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Feature Film Financing and the Studio System その2

Feature Film Financing and the Studio System その2

前回の授業のまとめ続き。興味深かった話を箇条書きでまとめておきたい。

・映画を観る理由の圧倒的No.1は口コミ。

・映画の売上の85~90%は6大スタジオ製作の映画によるもの。

・州によって一人当たりの映画産業の売上は全く異なる。例えばシアトルやソルトレークシティは映画産業が大きいのに対し、シカゴやマイアミは相対的に小さい。ファミリー数、女性比率などが原因とのこと。女性比率が高い方が人々が映画を観に行く回数は多くなる。特にこの傾向が強いのは日本で62%の映画鑑賞は女性主導。

・HBOやSHOWTIME、Netflixなどのオンデマンドサービスの利用者はほぼ重複しており、各3000万人程度。そのため、案外アメリカ全体の人口からするとマイノリティであることを理解する必要がある。

・ターゲットは大きく分けて老若男女の4パターンで設定する。

・世界で最も多くの地域に放送されている番組はゴルフ。視聴率が低くとも、他の番組がリーチできない中流階級以上の層にリーチできるため広告需要があるから。

・アニメーション映画の製作費は200億円くらいかかるのに対し、平均的には70億円程度の興行収入にしかならない。(その後のライフサイクルで回収する)

・映画ビジネスの4大リスク

1.誰かが気になるコンセプト作れるかどうか(そもそも気になる内容でなければ誰も見ない)

2.1のコンセプトを実行し、作りきることができるかどうか(ここが一番難しい)

3.どうやってマーケティングするかコンセプトがあるかどうか

4.天災、スキャンダルなどの社会的イベントに邪魔されないか(1-3がうまくいっても運悪くここで失敗することもある。教授曰く「自分の金は使うな!」とのこと)

・映画公開時に成功した映画は、その後のサイクルでも成功し続ける。

・ビデオのみで劇場公開のない映画も多く存在する。その中で「Video God」と言われる俳優はケビン・ベーコン。全然映画のタイトルを知らない人でも、「お、ケビン・ベーコンがでてるー」ということで借りたり買ったりするらしい。日本で言ったら哀川翔あたり?

今日は2回目の授業。楽しみ。

33年間変わらない映画の儲け方

33年間変わらない映画の儲け方

今週の月曜日から2年生になって初めての授業が始まった。今年から念願のシネマスクールの授業が取れるようになったのだが、これが本当に面白い。その一つ、”Feature Film Financing and the Studio System”という授業は、実はUSCを受験する際に挙げた受けたい授業の筆頭であり、そして期待を裏切らず今までの授業の中で最高の授業だと胸を張って言える。

元々何故この授業を受けたかったかと言うと、一つのコンテンツに数百億円の資金を集める映画のファイナンス手法に非常に興味を持ったからである。平均予算80億円と言われる、スタジオ映画ほどの予算のゲームは現在一握りであるが徐々に増えつつある。それが一本のコンテンツに大量のお金をかけることができない日本のゲーム業界が、徐々に輝きを失いつつある一因となっているのだ。

映画がお金をくわえて帰ってくる仕組みは、実は過去33年間大きく変わっていないという。その仕組みは以下の流れになる。

1.劇場公開

2.飛行機、軍の基地、大学、船、牢獄、石油掘削場などクローズドな環境での上映

<ここまでで大体4-6か月>

3.ビデオ(ウォルマート、ターゲット、ベストバイなどの小売)、オンライン配信

4.Pay TV、ケーブルテレビ ここから3に戻って2-3年の周期を繰り返す

昔はメジャーネットワーク(日本でいうキー局)がテレビで流していたりしたらしいが、ここ最近はあまりないらしい。これだけ見るととてもシンプルな構造である。大体7年ほどで映画のライフタイムにおける売上の90%くらいが手元に来るらしい。33年間変わっていないと書いたのは、それまではビデオがなかったからだ。ビデオは劇的に映画業界の仕組みを変えたのである。

ファイナンスの仕組みについてはまだ触った程度であるが、結論としては6大スタジオは基本的に全て自分達で賄っている。数百億の予算で失敗すれば大損害があるというのに、だ。以下がその6大スタジオである。

1.ワーナーブラザース(親会社 タイムワーナー:コンテンツビジネス)

2.21世紀フォックス(親会社 ニュースコーポレーション:メディアビジネス)

3.ディズニー(親会社 ウォルトディズニー:ネットワーク、コンテンツ、テーマパーク、ESPN)

※ちなみに、ウォルトディズニーの最も大きな事業は映画でもディズニーランドでもなく、ESPNというスポーツネットである。意外だ。

4.ユニバーサル(親会社 コムキャスト:ケーブルビジネス)

5.パラマウント(親会社 バイアコム:コンテンツビジネス)

6.コロンビア(親会社 ソニー:電気機器ビジネス)

ご覧の通り、どのスタジオも超強力なパトロン親会社がバックに付いていることが分かる。それぞれの親会社の中核ビジネスは異なるが、財閥的に事業領域が多岐にわたるため、共同制作といったことは利益が相反する部分が出て基本的に成立しないのだ。だから基本的に自分達でやる。自分達で全リスクを取って最大限シナジーを生かし、全利益を回収する。

そしてもう一つ、これらのスタジオは映画ですぐに儲けようとしていない。実は劇場公開した映画のほとんどは赤字だそうだ。6大スタジオ以外と比較すればそれはそれは高い確率で黒字だそうだが、案外ヒットは少ない。しかし、例えば一本映画がコケたとして、年間14~20本のポートフォリオでカバーできると彼らは考えている。かつ大量の映画ライブラリが安定的収益をもたらしてくれるため、実は古くなったライブラリの一部を更新する、という感覚なのである。

6大スタジオと同じ仕組みがゲームでできないだろうか。日本のゲーム会社を持ってシナジーを発揮できるところはどこだろう。そんなことを考え出すと眠れなくなりそうなので、今日はこのあたりでやめて後日続きを書くことにしたい。実は明日からグランドキャニオンでキャンプなのだ。楽しみ。良い週末を。

インターン最終日

インターン最終日

先週の金曜日は私のインターン最終日ということで、社長のおごりでみんなでRock & Brewsというレストランに繰り出すことに。

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ご覧の内装。その名の通りビールが美味しそうであるが、勤務中なのでいただけません。残念。。

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ビートルズやジミ・ヘンドリックス、クイーンなどの大物タペストリーがずらり。創業した方の写真も飾ってあったが正にロックンローラーという感じの人たちであった。

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こちらがハンバーガー。うむ、ビールが飲みたくなります。でも仕事中なので飲めない。でも飲みたい!

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オフィスに戻るとなんと「ハッピーバースデー」の歌とともにケーキが登場!2か月ちょいしかいなかった私にここまでしてくれてありがとう!思わずうるっときてしまう。まぁ、誕生日ではないんですが…。細かいことはよしとしよう。実は甘いものが苦手だと言い出せず無理して完食したのはここだけの話。

ということで、夏休みはインターンと共に始まり、今日でおしまい。ここで築いた絆は今後のゲーム業界人生において必ず大きな力となることだろう。明日からまた勉強、頑張ろうっと。

Comic Con

Comic Con

どうもインターンシップが始まってからブログの更新が滞りがちである。理由を考えてみると、授業のある時は学校でも家でも常に課題に追われ、息抜き(現実逃避)で勉強の合間にブログを書いていたのに対し、今は朝から晩まで職場に拘束され、夜は特に宿題があるわけでもないのでそのまま寝るまでゲームをしてしまったり、漫画を読んでしまったり、気づいたら寝落ちしていて朝を迎え、そのまま会社に向かう、というパターンが多いのだ。このブログは記録の意味合いが強いので、できるだけ頻繁に記していきたいのだが。

気を取り直して先週土曜行った全米最大のコミックイベントComic Conのまとめ。ロサンゼルスから南に4時間ほど車を走らせ、西海岸3大都市の一つであるサンディエゴに到着(あとの二つはサンフランシスコとロサンゼルス)。週末だったこともあり、やたらと混んでいて大変だった。通常は2時間くらいの道のりだそうだ。元々地理に疎い私は、もっとローカルな町だと思っていただけにその規模に驚き。元々旧日本軍による真珠湾攻撃の結果、海岸の軍備を増強したことがサンディエゴの発展につながったそうで、友達がその節はありがとうねー、とジョークを飛ばしていた。

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こちらコンベンションセンターからダウンタウン方面の景色。さすがは全米最大のコミックイベント。尋常ではない人出である。

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こういったイベントに欠かせないコスプレイヤー達。ドラゴンボール人気はどこへ行ってもすごい。

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こちら映画の公開が始まったガーディアンズオブザギャラクシーの模型。実は今日これから観に行く予定だったりする。

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モンハンにガンダム。日本企業も頑張っているが、ロサンゼルスでおこなわれたアニメエキスポと違いその存在感の薄さは否めない。たまたま会場で社会人一年目お世話になった先輩に出会う。今はアメリカ支社で働いているそうで、今日は朝四時から仕込みで大変だったらしい。一年目は色々と結構泥臭くイベントのお手伝いをしたなーと思いだす。今ではいい思い出だ。

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不思議な車が走っていたので思わず激写。なんだか奇抜な車や服装の人たちが多く、ロサンゼルスとはやや違った雰囲気の街である。よりおしゃれで洗練された雰囲気だ。ロサンゼルス旅行の際は寄って損はしないだろう。おススメ。

パズドラとブレイブフロンティアに見るアメリカ市場における失敗と成功

パズドラとブレイブフロンティアに見るアメリカ市場における失敗と成功

前回に引き続きちょっと真面目にゲームの話。こちらにいて、よく日本産のゲームとして引き合いに出されるのが「パズドラ」と「ブレイブフロンティア」だ。後者はいわゆる日本っぽいゲームがアメリカで受け入れられた例として、前者はアジアで強烈なヒットを飛ばしたのにこっちで売れないのはなぜ?という例として語られる。

そう、パズドラはアメリカで「失敗」したのだ。

失敗といっても、並のゲームだったら十分に大成功レベル。トップセールスのチャートで10~50位くらいをコンスタントに取っている。ただし、あのパズドラである。お化けコンテンツのパズドラである。まことしやかに囁かれていたのは、「日本風のデザインがアメリカ人に受け入れられないのではないか」というもの。しかし、「ブレイブフロンティア」がコンスタントにトップセールス10~20位近辺をマークするヒットを飛ばしたことでそれは否定された。そもそも、ファイナルファンタジーの時代から日本のゲームはアメリカで売れているのだから当然といえば当然。じゃあ問題はなんだったのか。

私が行き着いた答えはマーケティング。

ではiPhoneのダウンロード数のランキングを見ていこう。

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こちらはClash of Clans。こちらでは誰もが知る超ヒットコンテンツで、ソフトバンクが開発会社のSuperCellを買収したのが記憶に新しい。常にゲームのダウンロードランキングでトップ50位以内に入り、2014年に入ってからはさらなる広告の強化の効果なのか10位以内をコンスタントに取っている。これだけ月日が経って未だにダウンロードされているのは驚異的である。

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続いてブレイブフロンティア。Clash of Clansほどではないが、しばらくの間100位以内をキープし、今なおいい位置をキープしているのが分かる。

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そしてパズドラ。なんと立ち上げすぐ1500位を下回る圏外となる。2013年の7月頃から11月頃にかけて、Clash of Clansとの相互キャンペーンによるものなのかランキングが急浮上。大々的なプロモーションをおこなって再起を目指したのが見て取れる。しかしながら、時すでに遅し。11月を過ぎた頃にどうやらあきらめたようだ。

上記2つの成功コンテンツと比較し、明確な違いがある。「Facebook」連携だ。こちらではみんなハードにFacebookを使うのは以前述べた通りだが、こちらではFacebookで昔流行ったゲームの流れそのまま、Facebook経由で皆友達を誘うのだ。なんとこの必須とも言える機能がアメリカ版パズドラにはない。恐らく担当者がその重要性を知らなかったのだろう。だって日本では重要ではないのだから。出すのが早すぎたとも言える。後発のブレイブフロンティアはアメリカ市場の特性を捉えアジャストすることができた。

逆に言えば、この程度のダウンロードで売上上位をキープしているのはある意味驚異的である。恐らく、LTV(一人お客さんを獲得するあたりの収益)で言えば、アメリカでもパズドラは上記2つのコンテンツを凌いでいる。だからこそ、初期のマーケティングの失敗が悔やまれる。

私は、この失敗がなければパズドラがアメリカ市場を制覇したと思っている。パズドラがアメリカでぱっとしない、という話を聞いて、アメリカ進出をあきらめたデベロッパーがどれだけいただろうか。無理やりアメリカに合わせたコンテンツを作ろうとしてゾンビだとかよく分からないモチーフでゲームを作り直したところがどれだけあっただろうか。

タラレバの話だが、もしパズドラが成功していたら。後に大勢日本のゲーム会社が続き、アメリカのランキングを席巻していた様子が目に浮かぶ。市場規模が倍になるので、かけられる予算も増え、より良いゲームが生み出される。やっぱりゲームは日本が凄いよね。マリオの時代から俺は知ってたぜー、最近は本気出してなかっただけだよ、と。

でもまだ遅くはない。ブレイブフロンティアに感化された日本のゲーム会社とそのスマートフォンゲームが、次々とアメリカに登場してはランキングを塗り替えていくことを願わずにはいられない。全然関係ないが、ブレイブフロンティアを開発している会社の社長さんと以前麻雀を打ったことをふと思い出した。今はウハウハで麻雀どころじゃないんだろうなぁ。

中国産のゲームを考察する

中国産のゲームを考察する

昨日母が無事日本に帰国。昨日、今日と珍しくロサンゼルスは曇っている。来てくれたタイミングが良かった。

ところで、今中国系のゲーム会社のアメリカ支社でインターンをしているのだが、ここに来て中国産のスマートフォンゲームに触れることが多い。恐らく多くの人は触ったこともないと思うので、その特徴を挙げてみたい。ちょっと業界よりの話なのでご容赦のほど。そういえば遠い昔にMixiで流行ったサンシャイン牧場は中国産だったか。

1.ゲーム内容が異常に充実している

なんというか、ゲーム内の全ての遊びの部分が、「ああ、これ良く見るやつだ」という感じの内容で構成されている。通常日本でゲームを作る時は、はじめに色々と入れたほうが良さそうな機能をピックアップして、予算やスケジュールの関係などで削っていった結果、シンプルにいわゆる「ガチャ+合成」という機能と、パズルだったり遊びとしてちょっと楽しめる要素が残り、後は細かい調整だとか戦略部分に時間を割いたりする。ところが、中国産のゲームは全ての機能がてんこ盛り。日本のゲームの3倍くらいのボリュームがあり、一日にこなさなければいけない最低限のことだけで合計すると3時間くらい遊ばなければいけなくなる。人海戦術のなせる業である。

2.全然考えていない

とりあえず異常な量のコンテンツが入っているものの、全然練られていないので面白くなかったり、売上に全く結びついていなかったりする。ぎりぎりのところでなんとかゲームバランスが崩壊せずに保たれている。

3.誰もゲームの全体像を知らない

担当者にゲームの内容について確認すると、「確認するよ」という謎の返事が返ってくる。担当しているのに深く遊んでいないのでジャングルのようなゲーム内容を隅々まで理解していない。驚くのは、誰一人として全てのゲーム内容を把握している人がいないこと。ゲーム内容ばかりでなく、担当のゲームの売上すら正確に把握していない。日本だったら担当失格レベルである。

4.アップデートがしづらい、というかほとんどしない

日本のゲームであれば、矢継ぎ早にアップデートが入って日々更新されていくものだが、こちらでは誰も全体像を把握していないため、恐らくプログラムのソースコードに触れるのが怖くてアップデートをしたがらない。なのでたまーにキャラを追加したりするだけで、後はフォーマット化されたイベントが延々繰り返される。ゲーム内誤字脱字を永久に直さない。

 

中国産のゲームについてまとめると、足りていないものは何一つない!全部入り!という感じの内容で、一体どれだけ工数をかけたのだろうと非常に驚く。ただし作りがやたら雑で運営クオリティも非常に低いことにもっと驚く。ちょっとコンサルが入って内容が良くなれば化けそう、と思っても改修が難しいのでそうもいかない。なかなか難解である。

でも、売り上げている。少ない人数で月一本くらいのゲームを北米でリリース、どれもそこそこ売り上げているのだからすごい。トップは狙わない、でも数で稼いでトータルで利益を上げる。こういうビジネススタイルもあるのかーと目からウロコが落ちることが多い。北米のスマートフォンゲームはランキング圏外でも十分に稼げる裾野の広い産業になりつつあるようだ。

アニメエキスポ

アニメエキスポ

遅ればせながら先週土曜にアニメエキスポに参加してきたのでご報告。昨年の誓いの通り、今年はコスプレをしていこうということで私はピカチュウの着ぐるみで参戦。来てみて改めて日本のソフトパワーの凄さを感じる。今の私の世代で数多くの外国人が日本の文化に影響を受けて育っている。アニメ、マンガ、ゲーム、音楽。そしてその多くは海賊版によるもの。日本企業がそこまで本気で海外の開拓に乗り出さず、日本に留まってしまっているのはなぜだろう。頑張っているのはソニーと任天堂くらいか。

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この人出。去年よりも混んでいたのは間違いない。メインホール開場一時間前に到着したにも関わらず、炎天下で2時間待ち。溶けそうになる。

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今回一番面白かったのは「ジョジョの奇妙な冒険」のQ&Aセッション。物凄い勢いで手が挙がる、というかむしろ立ち上がっている。これはさすがに文化の違いというやつだろう。Q&Aセッションの前には英語吹き替え版のアニメを放映。名場面ではいちいち「オオーッ!!」と歓声が上がる。こんなに盛り上がりながらアニメを観たのは初めての体験であった。言葉を交わすことはなかったが、以前仕事でお会いしたことのあるS社の方が登壇していてちょっぴり嬉しかった。

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DIOや吉良も登場。コスプレイヤーもジョジョに対しては気合いの入り方が違うようだ。吉良に至っては日本のみで数量限定発売された吉良専用ネクタイまで着用。実は私もずーっと前に衝動買いして持っているが、現在はヤフオクでも価格が高騰しているレアなもの。アメリカ人がどうやって手に入れたのか謎である。

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こちら「進撃の巨人」に登場する女型の巨人のコスプレ。小さい人形を自作して紐にくくりつけているところにクリエイティビティを感じる。

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こちらはFF13の主人公ライトニングのドットアート。1メートルくらいあって結構大きい。750ドルなーり。

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こちらはお絵かきコーナー。アメリカでも結構高いレベルで日本のアニメ絵を描ける人がいることに驚く。こちらはまどまぎの絵。

昨年に引き続き、日本に対する愛が感じられるとてもいい体験になった。こういうところでクリエイター側はモチベーションを上げられるのだろうなーと思う。今月はサンディエゴでコミコンという漫画のイベントもあるので楽しみだ。

ゲームのローカライズ

ゲームのローカライズ

先週の土日はゲームばかりしていてなんだか非生産的な週末を過ごしてしまった。まぁゲームが仕事なので仕事のうちと言えばその通りで、そういった意味ではもしかしたら生産的なのかもしれない。

今なんだかんだで色々とお仕事を任せてもらえていて、その中の一つがゲームのローカライズだったりする。まぁ簡単に言えば翻訳なのだが、これが意外と難しい。単にテキストがまとめられたファイルの単語を一つ一つ翻訳していくだけだと、ゲームをプレイしていてヒジョーに不自然な感じになってしまう。ポイントになるところをまとめてみた。

1.元のゲームをやりこむこと

ゲーム内容を隅々まで把握し、そのゲームに対し「愛」を持たなければ、高いレベルの翻訳は不可能。内容や世界観によっては元の言語で書かれた文章を忘れ去って完全に意訳しなければいけない。戸田 奈津子さん翻訳の映画を見ていて意訳し過ぎじゃないかと思うことがあったが、実はすごい人なんじゃあないかと今更気付いたのであった。

2.その国のネイティブ一人にやらせること

例えば日本のゲームをアメリカでリリースするとした場合、アメリカ人のネイティブがベスト。完全に5:5のバイリンガルは不可。できれば8:2くらいで人生の8アメリカ、2を日本で生活していたくらいの割合の人がいいだろう。なぜかと言うと、非常に高いレベルのその国の国語力が求められるから。ネイティブでも国語力が高くないと難しい。2人以上で作業をするとコンセンサスを取るのが非常に難しいので、一人の信頼できる人に全ての権限を持たせるべき。

3.ゲーマーにやらせること

ゲーム特有の表現を十分に理解していないとゲームとして高いレベルの翻訳にはならない。かつ、ゲームの世界観に詳しい人だと尚良い。例えば、戦争のゲームであれば兵器オタクであるとか、そういう設定に愛を持っている人。

上記を踏まえた上でも、オンラインゲームの翻訳というのは非常に高度であると感じる。普通のゲームや映画と違って終わりがないので、プレイし尽す、全ての内容を確認する、ということは絶対に不可能なのだ。最低100時間は実際のゲームプレイにあてるべきだろう。

オンラインゲーム専門の翻訳って結構需要あってビジネスとして成り立つのではないかなーと思った。では、行ってきます。

インターン2週目

インターン2週目

インターン2週目を終えての感想。他社の選考に揺れたこともあったが、自分を信じてアメリカのゲーム会社に狙いを絞ってよかった。絶対にここにいなければ得られなかった知識が湯水のように流れこんできてお腹いっぱい。

また、先日も書いた通りアメリカの会社は結構ゆるい。定時きっかりに一斉に半数以上の社員が席を立つほか、昼ごはんにビーチに繰り出したり仕事時間中にバスケットボールをやったりなんでもアリである。もちろんオフィスの規模が小さいというのもあると思うが、日本の会社と比べて物凄くストレスフリーである。大量の仕事を抱えているようでストレスフルな顔をした社員はいるが、それでも定時にそそくさと帰っていくのはちょっと面白い。

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昼休みにマンハッタンビーチに繰り出す様子。サンタモニカと比べると比較的静かな高級住宅街に囲まれたビーチというイメージだ。

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こちらは近所のベトナム料理を食べに行った際に近くの火事を目撃した時の写真。ちょっと匂うなーと思ったらもう直後には煙がもーもーとあがり、消防車がどわーっと押し寄せてきていた。燃え広がるスピードの怖さと優れた消防システムに驚き。

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こちらは昼ご飯にトーランスのミツワマーケットに行ったときの様子。こちらラーメンバーガー。一口目は美味しいがそのうちしつこい味にウンザリしてくるとの噂。

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こちら同じくミツワマーケットの山頭火。麺がちょっと違う気がするが基本的には日本と同じ味。

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昨日は夜ステープルセンターで開催されていたフードフェスティバル(ナイトマーケット)に繰り出すことに。サイケデリックな車が展示されていた。

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こちらマーケットの様子。日系の料理屋、アサヒのビールブースが大人気。こんな調子でリトルトーキョーも活気づけてほしいものだ。

インターンとE3

インターンとE3

インターンシップが始まって初めての週末。昨日はテーマパーク内のバーで日本戦を観戦したものの、惜しい敗戦にがっくり。今日は日曜日。さあ何をしようか。

インターンシップが始まって思うのは、学校のある期間のほうが明らかに忙しいということ。早くも色々とプロジェクトの問題が露呈してややこしいことになっているが、週末含め毎日課題に追われるMBAの授業期間よりも、きっちり7時に帰宅するインターンシップでの仕事のほうが明らかにストレスが少なく感じる。驚いたのは、以前耳にした通り本当にこっちの人は定時できっちり帰るということ。明らかに仕事が溜まっていそうな人も帰る。土日には返信してくれない。オンラインゲームの業界は24時間365日対応が当然と思っていただけにかなりカルチャーの差を感じる。その他中国本社の人と仕事のやり取りをする上で時差はやはり大きいな、と思う。なかなかコミュニケーションを取るのが難しい。

先週の木曜日は念願のE3へ。全米で最も大きなゲームイベントであるが、ゲーム業界関係者しか入場することができず、一般には公開されていない。数年前には公開されていたようだが、恐らく一般のファンに向けて土日の会場を抑えるとコストが高騰することから、関係者向けだけに平日開催ということになったのではないだろうか。しかし、勿体ない。東京ゲームショウに慣れている身としては、ファンのいないこういったイベントはかなーり熱気が薄く残念な感じである。

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こちらE3会場内の様子。面白かったのは任天堂ブース。任天堂は東京ゲームショウに出展したのを見たことがないので、結構新鮮であった。

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こちらゲーム業界の有名人、メタルギアソリッドの小島監督。日本のゲームがニッチにならないように頑張っているゲームディレクターの一人である。今後は予算規模の圧倒的な差から日本からこういった有名人は出て来づらくなるだろう。アメリカか、はたまた中国か。日本のゲーム業界における復権に一役買いたいものである。