Monthly Archives: 8月 2013

教科とグループメンバーの紹介

教科とグループメンバーの紹介

昨日はクラスが終わった後グループワーク。その後近所の寿司屋でMBA3週目をサバイブできたことをお祝い。グループワークは一番聞き取りが難しくストレスフルだが、我々のチーム「tuna」は本当に皆個性があり支え合っていて素晴らしいと思う。今日は簡単に授業とグループメンバーを紹介したい。

<授業>
コミュニケーション&リーダーシップ…月〜金の3時限目。プレゼンテーションやリーダーシップの取り方、人脈の広げ方などを学ぶ授業。日本で同様の授業は見たことがないが、多分他のどんな授業よりも一番役に立つ。教授のパットンの授業はパワフルで聞き手を惹き付ける力があり、授業そのものがプレゼンの参考になる。自分が今まで会った先生の中で一番いい先生。

ストラテジー…月〜金の2時限目。たまに教授が出張で休講になる。企業のケースを読んで戦略を考えるディスカッションベースの授業。発言点が高いので、勇気を持って発言しないと評価が低くなってしまう。ケースは主人公の企業視点で書かれているためややバイアスがかかっているが、知らない業界の戦略を知ることができ大変興味深い。

アカウンティング…月、水、金の1時限目。会計の授業。教授はジョークが面白く教え方がとてもうまい。ただかなりの量の宿題が課せられるため、一番時間がかかる。名簿からランダムに選んで問題に答える人を当ててくるため、ドキドキの2時間だ。この前当てられた際は思わずうわずった日本語で「ハイっ!」と答えたところ笑顔で「How are you?」と聞かれ笑いが起こった。

スタティスティック…火、木の2時限目。統計の授業。ネイティブスピーカーではない教授のためゆっくり話してくれて聞き取りやすいのだが、数式ばっかりでチンプンカンプン。しかも宿題は授業でカバーしない高度なエクセルスキルが求められ、エクセル上手の友人に教えてもらわないとどうにもならない。役に立つとは思うのだが、あまりに授業の内容と課題の内容がかけ離れており、みんな文句を言っている。

<グループメンバー>
Selina…元々ファイナンスのバックグラウンドでCFAの資格を持っている。アカウンティングにもスタティスティック(統計)にも強いのでとにかく宿題などを終わらせるスピードが圧倒的に早い。プレゼンテーションでは背筋がピシッ伸びていて格好いい。まさにできる女性といったイメージ。スケジュール管理もしっかりしており、頼れるリーダー的存在。

Anthony…チームのムードメーカー。時にギャグでチームの雰囲気を和ませている。プレゼンテーションはチームで一番うまいかもしれない。なんでそんなにうまいの?と聞くと、仕事で毎日プレゼンしていたそうだ。Anthonyがいなければチームの雰囲気は殺伐としていただろう。感謝。

Kevin…韓国系アメリカ人。投資銀行出身。チームの中で一番気が合う。アカウンティングもスタティスティックも苦手なため苦労を共有できる貴重な仲間。普段は寡黙だが、グッドリスナーでコミュニケーション能力が高い。家が遠いため時間のなかった先週はダウンタウンの友人宅で寝泊まり。家の近い私が毎日車で送り迎えしてあげていた。台湾人女性と婚約しており、会う時間がないことを嘆いている。

Peymon…チーム最年少の25歳。コンサル出身ということもあって時折鋭い切り口で議論を引っ張ってくれる。プレゼンテーションは苦手だがチーム1ストイックで上昇志向が強い。将来はヘルスケア業界で人の役に立つ仕事がしたいとのこと。

今日は午後に直してもらった車を取りにいき(バッテリーを無料で新品に交換してくれた)、夕方からコリアンタウンで集まりがある。なんとか午前中に宿題をいくつか片付けておきたい。

フルスコア

フルスコア

初めてのグループワークだったアカウンティングのレポートが採点されて戻ってきた。私の担当したパートだけなんと満点!これも文法などをチェックして直してくれたチームメンバーのおかげだ。ありがたい。また、今回レポートの対象となった会社がおもちゃの会社だったため、クリスマス特有の在庫の動きなど業界目線で内容を深められたことも大きい。何が役に立つのか分からないものだ。なにはともあれ、嬉しい。

息つくひまもなく、今日は個人のレポート提出、明日は企業を1社リサーチし、スーツを着て5分間のプレゼンテーションをしなければならない。さらに週明けにはテストとレポートラッシュ。ネイティブも含め皆一様に「この学校はクレイジーだ」と暗い顔。そんな中涼しげな表情のSelinaは本当に凄い。来週火曜提出の統計学のレポートをもう仕上げたとのこと。仕事と同じで勉強に追いかけられるのではなく、こちらから追いかけるようにならなければいけない。

睡眠不足が続いているが、ちょっぴりコツをつかんできたので以下にメモしておく。

・土日で分かっている宿題は全部終わらせる
締め切りが先であろうと、平日は本当に時間がないのでとにかく先回りしてタスクを終わらせておくべき。

・リーディングの宿題は全てを読む必要はない
特にストラテジーの授業におけるケーススタディに言えることだが、全部読む時間はない。特にドメスティックな日本人には24時間という限られた時間で他のタスクと平行して回すのは不可能だ。そのため、さらっと目を通してポイントを押さえ、発言できるようにしておくのが有効だ。例えばマイケル・ポーターの5フォース分析をここ数日扱っているのであれば、ケースの5フォースに当てはまる部分だけは最低限押さえておく。おかげで毎回コンスタントに発言できるようになってきた。ただ、発言後に教授から質問を返されると聞き取りの問題もあって結構つらいこともある。

・睡眠を削る日は週に1〜2日にとどめ、ここぞという時にとっておく
先週は前半ほとんど睡眠を取らなかったところ、3日目あたりから精神状態が怪しくなってきた。作業効率も落ちるので、なんとか日曜、月曜あたりは十分な睡眠を確保して週の後半に望んだほうがいい。

・友達と協力する
個人の宿題はクラスメートと協力してはいけないことになっているが、授業の分からない点などは積極的に聞くべき。英語の勉強にもなる。こちらから積極的に助けたり(車で送ったりとか)仲良くしていれば、頼まなくてもみんな気にかけて教えてくれるようになる。集まりには可能な限り参加して顔を広め、ネットワークを深めるといいと思う。「飲み会全参加」&「名前を覚えて毎日元気に挨拶」を心がけたおかげで、学校内で一番英語はできないが、ひょっとしたら一番友達は多いかもしれない。多分外人からは「おかしな英語喋る明るい変な奴」だと思われている。

・グループワークは最優先
もしグループに貢献できないと、噂が周囲に伝わって今後グループスタディがある際にお呼びがかからなくなる可能性もある。また、グループワークは日本人にとって最もアウトオブコンフォートゾーンのため、早めにアウトプットを出して頑張っている感を伝え、コンフォートゾーンに変えていく必要がある。

そんなこんなで明日のプレゼンテーションが終わればようやく金曜日。待ち遠しい。

野茂英雄

野茂英雄

昨日は10:30にクラスメートの家で待ち合わせて軽くお酒を飲み、ドジャースタジアムへ。A氏は二日酔いのため途中参加となった。”UBER”という携帯電話のアプリで大人数にも対応したタクシーを呼ぶことができ、値段も手頃。日本であまりタクシーを使う機会はないが、公共交通機関が不便なこちらではかなり便利だ。

ドジャースタジアムは丘の上にあり、球場前はかなり急な坂になっている。公共交通機関を利用して行くと15分ほど坂を上らなければならないため、ほとんどの客は車でやって来る。そのため、球場前はかなりの渋滞となっており、結局途中から歩いていくことになった。しばらく歩くと球場が見えてくるのだが、、うわぁ。でかい。。56,000人収容?日本の球場とは明らかに規模が違う。4階席まである。

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入り口で野茂英雄のバブルヘッド(頭がゆらゆら動く人形)をいただく。

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イチローにしか見えない。。

残念ながら野茂の始球式には間に合わなかったが、今日は野茂のメモリアルデーだそうだ。バブルヘッドの箱には以下の記述が。

“HIDEO NOMO

1995 National League Rookie of the year with Dodgers, going 13-6 with 2.54 ERA and league-leading 236 strikeouts.
1995年、ナショナルリーグ新人王を獲得。13勝6敗、防御率2.54、236の三振を奪い、奪三振王。

Became the first Japan-born player to join a Major League team after playing professionally in Japan’s Central or Pacific Leagues.
日本のプロ野球からメジャーリーグへと渡った最初の日本生まれのプレイヤー。

Pitched no-hitters in each league, including 9/17/96 with Dodgers at Colorado’s Coors Field.
1996年9月17日にドジャースでノーヒットノーランを達成。他リーグでもノーヒットノーランを達成した。”

今回の野球観戦を主催した友人のTristanは、「野茂が僕の一番好きなプレイヤーなんだ」と言った。野茂こそが真のパイオニアであり、野茂なくしてはその後のイチローをはじめとする日本人メジャーリーガーの活躍は無かったかもしれない。サンフランシスコジャイアンツファンのAaronは、”Tanaka(田中将大、まーくん)はジャイアンツが獲得するよ”と言ってきかない。連続勝利の日本記録を達成したことを教えると、まだ獲得していないのに喜んでいた。日本人としてちょっぴり誇らしい。

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箱に穴を開けてサンバイザーを作り、子供に被せるお母さん。微笑ましい。

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ドジャースタジアム名物ドジャードッグ。薬味をお好みで入れて食べる。まぁ見た目通り普通のホットドッグ。

野球観戦の後はUSCそばのEXPO PARKでおこなわれた野外映画上映イベントへ。

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屋台がたくさんあって賑わっている。日本で同様のイベントはないのだろうか。イベントの途中でA氏とお別れ。UCLAでも頑張って日本人の存在感を見せてきてくれ!今まで本当にありがとう。これからもよろしく!

今日はBlizzardの友人、USCの先輩のAndrewとランチ予定。その後家で統計学のオンラインテストを受け、会計のテキストを読む予定。楽しい週末はあっという間に過ぎていく。

Happy Friday

Happy Friday

先週に輪をかけてハードな一週間が終わった。皆疲れきっていたが、やはり金曜日はお祭り気分。授業のあとは、ヤードハウスというダウンタウンのハンバーガー屋でアジアンが集まって懇親会。その前にガリバーの人が来てバッテリーが上がった車を引き取り、代車を出してくれた。

A氏のその後はというと、説得したものの実らず、昨日中に手続きを終え、UCLAへと進学することが決まった。残念。想像以上にA氏の意思は固く、とても説得で覆る状態ではなかった。気持ち良く送り出してあげたいところだったが、お酒が入っていることとさみしさもあって飲みの席で少し言い合いになってしまう。普段熱くなることはめったにないのだが、ここ数日いろんなことが起こりすぎて自分でも気持ちの整理がついていなかった。初めての英語での喧嘩が日本人同士というはちょっと面白い。

今日は土曜日。幸いなことに今週末は課題があまり出なかったので、今日はクラスメートとドジャースタジアムで野球観戦をする予定。今日こそはA氏を気持ち良く送りだそう。

岐路

岐路

今朝車のキーを回すと、プスプスプス…エンジンがかからない。あれ…これが噂に聞く「バッテリーがあがった」という状態?たまたま同じアパートの外人が通りかかって「ケーブルがあれば充電してあげるよ」と声をかけてくれたが、残念ながら持っていない。いつもA氏を行きに拾って学校に行っていたが、今日はA氏の車で迎えに来てもらうことに。車に頼っているといざという時不便なものだ。エアコンもほとんど使っていないし、電気の消し忘れもないので、恐らく購入時にすでに寿命がきていたのだろう。購入したガリバーに電話し、まだ購入して1ヶ月なのでなんとかならないかと電話したところ、明日電話で回答をくれるとのこと。

ところで今日は以前このブログでも紹介した元お医者さんの友人から嬉しい連絡があった。UCLAの繰り上がり当選日だったようだ。最後まで信じてアタックをかけていた友人の努力は賞賛に値する。友人として本当に嬉しい。おめでとう!

ところが嬉しい連絡はそれにとどまらなかった。なんといつも一緒のA氏にも合格の連絡が来たという。UCLAはUSCのライバル校で、MBAランキングや知名度でいえばUCLAのほうがちょっぴり高い。A氏は悩んでいる。とても。授業料の支払いの問題で、明日までに決めなければいけないという。嬉しい気持ちもあるが、こちらとしてもかなりの動揺が隠せない。A氏とは毎日車で一緒に登校し、毎日放課後に一緒に勉強していた。毎晩のように一緒に飯を食べた。こちらに来て一番長く時間と苦労を共有していた。バックグラウンドは全く違うものの、本当に気が合う仲間だった。正直これから2年間、学校でA氏以上の友達が作れるとは思えない。A氏の意思を尊重して、どちらに転んでも応援してあげるのが本当の友達?本当に友達なら、これからの2年間一緒に過ごしていきたいと思うのなら、自分の気持ちを正直に伝えて引き留めるべき…?

分からない。

30分ほど前に電話をもらってから、車の問題や学校の課題のことが、一気に吹き飛んでしまった。A氏は、「もしUCLAに行ったとしても、Masaとはずっと友達でいたい」と言った。MBAはきつい。想像していたよりもずっときつい。A氏がUCLAに行けば、きっとA氏と会うことはほとんどなくなってしまうのだろう。そんな言葉が別れの言葉になって、会わなくなってそれっきりの友達がたくさんいる。A氏とはこれからも仲を深めていきたい。これまでの数ヶ月じゃ全然足りない。そして、もしA氏の意思に介入して説得できる人がいるとすれば、それはきっと私一人なのだ。

これから寝て、朝が来るまであと3時間。明日もA氏に迎えに来てもらうことになっている。その後の行動によって、今後は全く違う2年間になるかもしれない。

今日一番の笑いを取る

今日一番の笑いを取る

今週に入って楽になるかと思いきや、いやはや全く楽にならない。寧ろ読み物が増えた分日本人にとってはかなりきつい。ネイティブならなんとかなるかもしれないが、自分にとっては24時間勉強し続けても終わらないのでは?という分量だ。やるっきゃないのだが、なんとか効率的に勉強しなければ置いていかれてしまう。一日数時間の睡眠では肝心の授業で集中力が保てないので、うまく回さなければ。

今日はストラテジーの授業で発言。ナップスターという違法音楽ダウンロードサイトのケースなのだが、よく知らなかったために「事業に参入するには音楽のライセンスが必要」と発言したところ、クラス中で笑いが起こった。そもそもナップスターはライセンスを受けずに勝手に音楽ファイルをばらまいていたそうだ。笑いが取れたのでいいとしよう。異世界にいるせいか、恥ずかしいことをしてもあまり恥ずかしいと思わない。授業後に先生に変な発言をお詫び。これからも変な発言したらすみません、と先に詫びを入れておく。

帰り道ではなんとマンション前で祭りが催されており、マンションに車で入れず。仕方なく10ドル払って近所の駐車場に停め、先ほどひろって戻ってきた。お金よりも時間のロスがきつい。スタディグループのアサインメントが金曜日〆のため、こちらを最優先で仕上げることに。週末まであと3日。なんとか乗り切っていきたいところ。

こちらに来て初めての散髪

こちらに来て初めての散髪

休みも残すところあと一日。とはいえ、土曜日はアカウンティングの補講があり、月曜日までに宿題で英語の文章を大量に読んでいかなければいけないため、とてもじゃないが遊びに行く余裕はない。クラスメートの名前と顔もなんとか今日中に覚えておきたいところ。

昨日は補講のあと、髪の毛が重たくなってきたので初めての散髪に。英語で希望のヘアスタイルを美容師に伝えられる自信はないので、日系の美容院を探すことに。リトルトーキョー付近で探してみると、いい感じの美容院を発見!

http://www.kcstylist.jp/index.php/kc-stylist-salon

ハリウッドなどでヘアメイクをしていた方がオーナーの美容院で、内装もとてもおしゃれ。同い年の男性に散髪してもらう。元々表参道の店で働いており、3ヶ月前にこちらに来たそうだ。アットホームな雰囲気で接客も丁寧。しかもたった35ドル。これからも通う予定。

怒濤の一週間が終了

怒濤の一週間が終了

USC Marshallの先輩から「最も苦しく、最も楽しい」と言われていた最初の一週間が終了した。何度もブログを書こうとしてパソコンを立ち上げたものの、書いている途中で寝てしまい書き終えられなかった。記憶の新しいうちに一週間を振り返りたい。

7月31日(水)
朝5時起床。この日より220人の学生が3つのコア(クラス)に分かれ、それぞれのクラスで授業がおこなわれた。

Tech & Library
ウェブサイトでの告知や学校でのネット経由での印刷などテクニカルな内容の説明と、オンライン、オフライン図書館の説明。大学の提供するリソースは膨大で、例えばウォールストリートジャーナルが数十年前から全てオンラインで検索、閲覧できたり、各国のGDPのグラフや研究資料が数多く揃っている。ただしウェブサイトは1つではなく広範囲に渡っておりチェックするのには骨が折れる。もっと効率の良いウェブサイトが作れないだろうか。

Teamwork at Marshall
コア対抗の運動会のようなゲーム大会。運動会といっても、体をハードに動かすことを求められるわけではなく、「限られた材料を利用して卵を2メートルの高さから落としても割れない構造物を作る」「細いプラスチックの材料を利用し、倒れない最も高い塔を作る」など、頭を使い、協力することが求められる。英語力の乏しい日本人にとっては、下手にリーダーシップを取ると集団をミスリードしてしまう可能性が高く、自分のポジションをうまく作っていかないといけない。残念ながら我々のコアは3位だったが、非常に盛り上がりチームの結束は深まった。

プログラムが終わった後はバーベキューでチームの仲を深めた。その後も休んでいる暇はなく、スタディグループで集まってグループの名前と規則について打ち合わせ。グループ名は準備していた私の案の中の一つ、「Tuna」が採用された。理由はグループのメンバーが皆寿司が好きだから。Tuna(まぐろ)は海の食物連鎖の頂点かつ寿司の王様であり、最高のチームを目指すという意味も込められている。

規則については、私から一つ。「今は英語力の問題でチームのディスカッションについていくのが非常に難しい。半年で必ず英語力を高めるから、それまでは話の流れを止めて申し訳ないが要点を逐一ディスカッション中に確認させてほしい。」みんな笑顔でOK。本当に皆優しい。その後帰宅して金曜日のケースコンペティションに向けケースを読み、要点をまとめチーム内で共有。夜1時就寝。

8月1日(木)
朝5時起床。この日は卒業生によるパネルディスカッション等を経て、夕方からケースコンペティションに向けてグループで打ち合わせ。

ネイティブのディスカッションについていくのは本当に難しい。みんな容赦なくトップスピードで話し、「Masaはどう思う?」と聞いてくる。耳がまだ全く追いついておらず、TOEFLのリスニングで満点近くを取った程度ではお話にならない。まだ頭の中で英文を構造化して口から出すことに慣れていないため、意見は一旦ホワイトボードに文章にした上で説明する戦略をとった。

ケースのお題は世界的な食料、飲料メーカーを5兆円投資してどう成長させるか。目を付けたのは、企業の規模や、消費者の健康をアシストするというビジョンと比べ、その企業が何をしているのか、認知度があまりにも低く、消費者からファーストチョイスになっていないという点。

そこで”80-80(エイティーエイティ)”という新しく壮大な目標を掲げ、世界規模でプレミアム商品の投入と大規模な広告キャンペーンを展開することを提案し、採用された。最初の”80″はブラインドテストで競合他社の商品と比較し80%の人が美味しいと思わなければ商品を流通させないという品質に関するコミットメント。次の”80″は世界の平均寿命を80歳まで高めることを目指し、商品の健康志向を強化して消費者の健康に貢献するというCSRに関するコミットメント。

続いてスライドの作成。「文字の多いスライドは嫌だ」という方針で皆の意見が一致し、ビジュアル重視のスライドを作成。今回のコンペではプレゼンテーションで使用するスライドが3枚までと限られるため、なかなかまとめるのは難しい。私がスライド作成も担当。皆パワーポイントしか使ったことがなく、MacのKeynoteの方が洗練されたスライドが作れるということを知らず、「Cool!」とほめられて嬉しい。

目処が経った0時過ぎ頃に解散。1時就寝。

8月2日(金)
5時起床。ケースコンペティション当日。先週のプレゼンと違い皆スーツにネクタイで神妙な面持ち。資料のFIX、印刷とリハーサルを入念におこなう。私は本番では80-80のビジョンに関する説明を担当した。日本と違い、アメリカ人はプレゼンで皆スクリプトを使う。皆話すことを一語一句書きとめて、暗記するのだ。日本では「プレゼンではキーとなるポイントだけ手元にメモを置いておき、話すことを丸暗記するな」と教えられていたが、こちらは台本を暗記し、それをナチュラルに話すことに重点を置く。Q&Aではとっさに答えられないため雄弁なアメリカ人におまかせ。質問に対する回答のアドリブ力はアメリカ人はさすが、プレゼン慣れしているな、というイメージ。

我々のプレゼンは学生の受けが非常に良かったものの、教授による採点ということもあってデータの裏付けが乏しい我々は最終ラウンドまで残れなかった。コンペの後は学年全体で打ち上げ。長い一週間が終わった。ようやくゆっくり眠れそうだ。