Monthly Archives: 10月 2013

リトルトーキョー

リトルトーキョー

ダウンタウンのリトルトーキョーと呼ばれる地区の中心部のアパートに住んで4ヶ月近くになるのだが、実はまだ一度もアパートで日本語を喋る人に会ったことがない。日本人が英語を喋っている可能性もあるが、ネイティブでなければ発音で分かるので、多分日本人にすら会ったことがない。

じゃあ誰が多いのかというと、圧倒的に韓国人、次いで中国人。日本人は「その他」というくくりになるだろう。
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こちらはリトルトーキョーのメイン通りに設置してある新聞の自動販売機。韓国語のLA Timesは売っているが、当然日本語のものは存在しない。日本料理店ですら多くが韓国人によって運営されている。

どこに日本人がいるのかというと、第一に観光客。あとは一部の日本料理店、日本語対応のできるショップ店員としてひっそりと存在しているだけである。つまり、リトルトーキョーは「日本人観光客をもてなす韓国人と中国人の町」と言ってしまってもいいかもしれない。そのくらい人口の差を感じる。

理由を考えてみると、日本とアメリカの所得の差が大きかった昔と比べ、今はどちらで働いても同じような給料が得られるため、日本から出稼ぎに行く理由がそもそもなくなったのではないだろうか。よく「内向きの日本人」とか、「若者は海外に行け!」という人がいるが、メリットがないのならそもそも行く理由がなくなってしまうのは当然だ。その結果、リトルトーキョーの日本人は日本へと帰り、代わりに韓国、中国から出稼ぎの人々がやってくるようになったのではないか。あくまで推測。韓国人の運営している寿司屋は案外美味しいし、食材も日本の物が手に入る。日本人にとって住みやすい町にかわりはないのだが、ちょっとだけ寂しかったりもする。

ちなみにUSC Marshallでは授業の一環として来年の春に「世界各国を回って各社の問題を解決しながら現地の文化も学んじゃおう」というツアーがある。全部で5つのコースがあり、私はペルーなど今後行く機会のあまりなさそうな南アメリカを希望しているが、実は多くの学生の間で人気なのは「日本」だ。

日本人がリトルトーキョーから消えていったのは、日本国民の平均所得と日本の国際的な存在感がアップし、日本が多くの人から憧れられる国となったことの裏返しなのかもしれない。

日常会話(危機編)

日常会話(危機編)

Term1の期末試験も残すところあと二つ。なんとか乗り切れそうな予感。明日はパーっと飲みにいきたいところ。

今回は危機的状況に陥った際(期末試験直前で全然準備が足りていないなど)の日常会話でよく使う言葉を集めてみた。今回もどうぞ参考程度に。

・I gonna take a nap
gonnaはbe going toの略。napは昼寝。つまり、「全然昨日寝てないから勉強しているみんなを横目にこのスタディルームで寝るよ!起きてから勉強する!昼寝してから勉強したほうが効率的なのだーフハハ」という意味が込められている。試験期間中によく聞く言葉。たまに全員寝ているスタディルームを見かけることがある。

・Are you serious?
Really?の強化版。日本語の「まじで?」に近い。試験の前日に突如課題が降って湧いた時などに教室で先生に向けてボソっとこの言葉をつぶやいている人を見るととっても危機感があおられる。

・I need Red Bull
Red BullはこちらでいうところのリポビタンDのような飲み物で、4ドルくらいする高級品。飲んでもオロナミンCくらいのイメージで大して効きそうにもないのだが、一部の信者はこれによって睡眠不足を克服し遥かなる高みの集中力が得られるものと本気で信じている。

・Don’t ask me
試験の結果が出たあとなどに通路でばったり同級生と会って目が合った際、この言葉をつぶやかれ阿吽の呼吸でそのまますれ違うことが多々ある。

・It’s over!
試験後はどうしてもその話題になりがちなので、「もう終わったことじゃん!」と話題を変える際に使う。何も解決はしていないのだが、「確かに終わったことだし考えても仕方ないよな」という気分になって前向きになれる不思議な言葉。

ではまた、週末に。

日常会話

日常会話

昨日はJ氏宅でホームパーティ。USC外からもJ氏の友人が参加。アメリカに来たばかりのころ、J氏とその友人と食事をした時は全く話についていけなかったが、今回は聞き返すこともなく会話に参加することができた。気付かない間に少しづつ英語が上達していくのを感じる。アカデミックな話や完全ネイティブ同士の会話をキャッチアップするのはまだかなりしんどいが、こちらに来たばかりのころと比べるとかなり言葉の引き出しが増えた。大阪出身の妻と暮らしていて自然に関西弁で話してしまうようになったように、誰かが話しているのを聞いて頭が勝手に話の構成の仕方をコピーしていくのだろう。

<日常会話でよく使う言葉(友達同士の会話でフォーマルな言葉じゃないので参考程度)>
・like 〜
人によるが、10秒話す間に3回くらい使う人もいる。日本語にすると「みたいな〜(のような)」というニュアンスだが、口癖のように文と文の間に挟んで使う人が多い。

・you know,
これも口癖のように文と文の間に挟んで使う人が多い。あんまり意味はなかったりする。あえて訳すと「〜だったじゃん」といった感じだろうか?難しい。

・I mean,
話してちょっと伝わらなかった時などに説明を付け加えるためによく使う。

・right?
疑問型で話さなくても話の最後につければ疑問文になる便利な言葉。これも多用する人が多い。日本語のような文法で話せるのであまり考えずに話せてかなり会話が楽になる。「でしょ?」「だよね?」的なニュアンス。

・sorry?
これは聞き返す時に使う。日本で習った”pardon?”とか”once more please?”とか使う人は少ない。アメリカは謝らない文化だから”sorryって言っちゃだめ!!”と昔聞いた記憶があるが、ちょっとした時でもみんな使っている。狭い通路で人の後ろを通る時なんかもよく使う。不幸な話を聞いた時も使う。その時はうまく当てはまる日本語がないが”聞いちゃってごめん”的なニュアンス。

・can I get 〜
店で食事を注文する時はこれを使うことが多い。「〜ください」

・what’s up?
日本語でいうところの「どうよ?」的なニュアンス。what’s up?に対してwhat’s up?と返すだけで立派に会話が成り立っている。

・I see
うん、うん、と相づちを打つ時に使う。yes, yes,と相づちを打つのはちょっと変らしい。

・Yo
電話をかけて相手が出た時に使う。日本語の「ヨォ〜」と同じ感覚なので分かりやすい。

あとは、「〜してないよね?」など否定形で何か聞かれた時に、Yesで返すのは間違いと教わったが、ネイティブの友人に聞くと実際はYea, you’re rightなどのように肯定で返してもOKらしい。日本人にとってなじみがなくて一瞬考え込んでしまう部分なので、否定型に肯定型で返す際の言葉を知っておくとさらっと返答できて便利かもしれない。

キャリアサービス

キャリアサービス

昨日統計学の試験が終了。難しい、というか授業でやっていない問題が大量に登場。。かなり平均点も低いと思うのだが、皆一様に晴れない表情で週末を迎えることになった。統計学のバックグラウンドがある友人だけ涼しい表情。ずるい。

今日はこちらの大学のキャリアサービス、つまり就職斡旋関連の話。誤解を恐れずに言ってしまうと、95%の学生がMBAに望んでいることは明確だ。「卒業後、より良い仕事に就く」こと。「良い」の基準は人によって異なるが、メインになってくるのは「給料」。こちらの学生はMBAを投資と考える向きが強く、投資を回収してあまりあるだけの給料がもらえなければ行った価値なし、ということなのだろう。筆頭格は「戦略コンサルティング」と「投資銀行」。どちらもトップ企業であればMBA卒の初任給で1,000万円は超えてくる上、サラリーマンでありながら「億」という夢のある数字が見えてくる業界だ。今のところゲーム業界にのみフォーカスしている私にとってはあまり縁のない別世界である。

こちらに来て驚いたのは、30歳前後の学生の多くが将来やりたいこともまだ決まっていないということ。そのため学校側も「あなたはこういった人間でこんな仕事が向いています」という心理テストのようなものを多数提供してバックアップしている。入学時の審査資料で最も重要なものに「エッセイ(なぜこの大学に入りたいのか、卒業後何をしたいのかなどを書いた書類)」があるのだが、説得力のある明確な理由を書かないとそもそも入学できないため、一体何を書いたのかちょっぴり謎である。

私の就職関連担当者はTinaという優しいおばちゃんに決定。ゲーム大好きな息子が今年USCに入学するということで、ゲームにやたら詳しいだけでなく、USCのゲーム関連ネットワークも調べ上げており、大変心強い。勧められて「USC Game Pipe」というメーリングリストに登録したところ、毎日のように「プログラマー募集!」「デザイナー募集!」といったメールが飛び交っている。MBAが提供するものとしては、各種ネットワーキングイベント、オンキャンパスでの面接、それを補完するための各種クラブの存在がある。ゲーム業界にMBA卒が潜り込めるポストは少ないので、ネットワークを使ってうまく立ち回っていきたい。

ゲームデザイナーに会う

ゲームデザイナーに会う

今日はエリック・ジマーマンという著名なアメリカのゲームデザイナーがUSCに来るとのことだったので、USCのゲーム学科に潜入して講義を聞き、連絡先を交換させてもらった。普通のゲームも作っているのだが、ゲームとリアルな物体を融合させたアート風のゲームを作ったり、ニューヨーク大学で教鞭をとったり、ゲームに関する本を書いたりしているちょっと異色のゲームデザイナーで、なかなか興味深い話が聞けた。

ちょっと拡大解釈すると、彼は日本のテレビ番組で人気があった「逃走中」のような現実の世界で遊べるビデオゲームのようなゲームを作っている。元々ゲームは現実であり得ないことを画面の中でロールプレイすることに面白さがあると思うのだが、それを現実世界に逆輸入してくるというのは面白い。ARG(現実代替ゲーム)というジャンルが以前流行しかけたことがあったが、そのジャンルの中の分派のようなものだろうか。

今回の出会いが人脈として育っていくかどうかは別として、少しづつピースが揃うように、徐々にこちらのゲーム業界のネットワークが広がりつつある。あとは、オンラインゲームをメインでやっている「ユーザーサポート会社」「サーバーホスティング会社」「デザイン会社」「ウェブ制作会社」あたりの繋がりが欲しいところ。未来のことは分からないが、仮にこちらでオンラインゲームを運営するとしても、ネットワークさえ構築できればそれほど高いハードルではなさそうだ。

アメリカはとにかくお金がかかる国

アメリカはとにかくお金がかかる国

渡米前から父に聞いていたが、こちらに住むのはただ生活しているだけで本当にお金がかかる。しかも皆口を揃えて言うのは、「質の割に」というところ。ちょっとまともなものを食べようとすると10ドル以上は確実にかかるし、さらに以下の2つが重くのしかかってくる。

1.カリフォルニア州の消費税は8%強
2.チップが15-20%

自炊しようと思えばコストコ(こちらで言うところのコスコ)やウォルマートのように安いスーパーマーケットはあるのだが、この前ダースで買ったオレンジジュースのうち2本がなぜか炭酸化していて危ない予感がしたのでめっきりいかなくなってしまった。卵も割って中を見ただけですぐに品質が悪いと分かるレベル。そしてなにより自炊している時間がない。

住居費はというと、ダウンタウンに住んでいるのだが、スタジオタイプ(50平方メートルくらい)で1,700ドル、車は必須、+光熱費、電話代、さらにインターネット費用が乗ってくるからたまらない。日本でミニマムな生活をしていた時の倍はかかっている気がする。コリアンタウンは住居と食事のコストパフォーマンスがいいらしいので、来年真剣に引っ越しを検討中。

学費は大学院に関わらず高く、昨日友人から聞いたところによると、子供を私立の中学高校大学に入れた場合、卒業までに日本円で5,000万円くらい子育て費用が必要とのこと。日本と比べると裕福な家庭の子供しかなかなかチャンスがもらえない環境なのは間違いない(高金利のローンでまかなっている人も結構な割合でいるが)。

そしてお酒代。こちらではバーにいくと1杯10ドルは当たり前。重要なネットワーキングの機会なので必要経費なのだが、朝起きて財布の中身を見ると唖然とすることが結構ある。日本のように気軽に3,000円ポッキリでワタミへ…といったことはできない。

総合して考えると、こちらでは1,000万円給料をもらったとしても、日本での500万円くらいの生活しかできないと思う。なぜこんな社会構造になっているのか不思議でならないが、現在世界で一強の国家なのでその分お金の回りがいいのだろう。こちらでは夫婦揃って働いているのが普通なので、なんとか家計を維持できているのだろうか。

そんな中でも節約する秘訣を考えてみた。

1.安いところに住む
安全と利便性とのトレードオフなので、慎重に選ぶ必要アリ。

2.ファストフード店ではセットは頼まない
大学の周りがファストフードの店ばかりなので頻繁に行きがちだが、セットにすると10ドル近くかかってしまう。日本でも学生時代によくやっていたが、メイン(ハンバーガーなど)のみ+水ください、というゴールデンコンビにより5ドルくらいに抑えられる。それでも5ドルかかるけど。あと健康を考えて野菜の多いものを選ぶ。ファストフード以外の店の時はとにかく野菜の多いヘルシーフードを食べる。

3.卵と牛乳で栄養補給
完全栄養食品の卵と牛乳を頻繁に接種して栄養補給。これは安いので、朝や時には夜このコンビネーションにするとかなり食費が浮く。これだけではビタミンCが足りないらしいのでポン酢で目玉焼きを食べている。

4.チップをケチる
あんまりやりたくないところだが、チップを毎回15-20%払っているのは大きい。友人に聞くと10%くらいでも全然大丈夫だよーとのことなので、最近は迷ったら1ドル分チップを減らすことにしてチビチビ節約中。

5.友人にお酒を買ってもらう
バーでお酒を飲む際、「今回は買うから次は買ってね」と持ち回りでお酒を買うパターンになることが多い。ここで気前よく一晩でみんなの分を2、3回買ってしまうと軽く100ドル以上飛んでいってしまう。よくよく観察していると乗っかってばかりで自分では全然買っていない人がいることに気付く。これは友情とのトレードオフという危険な節約法なのであんまりやるべきではないが、無理して気前良くならないように気をつけよう。

一時的でいいのでもう一回円高になってくれないかな(切実)。

アカウンティング期末試験

アカウンティング期末試験

本日苦手のアカウンティング期末試験が終了。8時から11時まで3時間というロングテストで、TOEFL並みに長い。TOEFLは4時間くらいあるのだが、毎回途中でトイレに行きたくなってプルプルしながら英語ではない別の敵と戦っていたことを思い出す。時に太ももを自らつねりながら尿意を紛らわしていた。結局コーヒーに利尿作用があることを知らず試験前に毎回コーヒーをガブ飲みしていたのが原因だったのだが、なんともアホらしい。

肝心の結果については、中間試験よりは手応えあるものの、結構難しい問題も多く、結果を見ないとなんとも分からない。平均点はなんとか超えていたいところ。会計の仕事をしている姉にスカイプで教えてもらったのが功を奏して、かなり理解が深まった状態で受けることができたのは良かった。分からないポイントをすぐに教えてもらえる人が近くにいるというのは本当に心強い。

明日はファイナンスのミニテストがあるのだが、すでに過去2回のテストで満点だったので、実は明日0点でも大丈夫(3回のクイズのうち点数のいい2回分だけが成績に反映される)なため、いまいちエンジンがかからない。でも明日以降の課題はたくさん。うーむ。どこから手をつけようか。