Monthly Archives: 12月 2013

12人の怒れる男 Organizational behaviorその2

12人の怒れる男 Organizational behaviorその2

引き続き明日の期末試験のために授業の内容を整理。Organizational behaviorの授業で「12人の怒れる男」という映画を題材にどうやって周囲の人を巻き込み説得していくかについて学んだ。元々高校の英語の授業で観ていたのだが、2回観るとまた新鮮。名作なのでおススメ。

簡単に説明すると、ある殺人事件について12人の陪審員が集まり、少年の被告が有罪か無罪かを議論する、という内容。一人だけ無罪を主張する陪審員がいたために議論が長引く(全員一致しないと審判は下せない)のだが、最終的に全員を説得し無罪で意見が一致する。その主人公が取った戦略を授業で習った内容に当てはめると以下のようになる。

・Push vs Pull Tactics
主人公は最初は比較的周囲の機嫌を伺いつつ自分の意見を述べる(Pull)のだが、後半味方が増えてくると性格が変わったのかと思うくらい半ば強引に自分の正当性を主張し始める(Push)。味方の少ない時に強引に主張しても寒ーい目で周囲から見られるだけだ。逆に味方ばかりなのであれば、強行策のほうが比較的容易に反対意見の人を説得することができる。

・Public Voting vs Private Voting
主人公は周囲の機嫌を伺いつつ自分の意見を一通り述べたあと、全員に「もし現状私一人しか無罪だと思っていないのであれば私も有罪の意見に賛成する」といった感じのことを言って無記名投票(Private Voting)を促す。Private Votingは周囲からの「絶対有罪だよね?早く終わらせて帰りたいよね?」というプレッシャーを下げた状態にできるため、仲間がいない状況では効果的だったというわけだ。逆に後半味方が増えたあとはPublic Votingを使い「みんな賛成でお前だけ反対だよ?どうする?」という感じで服従をせまる。効果的かもしれないが人から嫌われそうなテクニックだ。

他にも「あなたもお子さんいらっしゃいますよね?」と少年の被告に対して親近感を抱かせる”Liking”といった原理や、主人公の理路整然とした発言や身なり、職業からくる”Authority”、「犯行に使われたのは特殊なナイフだ」という証拠に対して「近所で買った同じ型のナイフ」という反証をしっかりと事前に用意して突きつける”Social Proof”、などの説得における原理原則を駆使して周囲を説得していった。

だめだ、いやーこの調子だと全然勉強終わりません。

日本的経営について考えてみる Organizational behaviorその1

日本的経営について考えてみる Organizational behaviorその1

明日Organizational behavior(組織行動学)の期末試験があるのだが、これがもうどこから手を付けていいのか分からないくらい範囲が広く内容がふわふわしているのでほとほと困り果てている。理解を深める意味で日本的経営についてメリット、デメリットをOrganizational behaviorの視点からちょっと考えてみたい。勉強メモに近いのでつまらない内容です、はい。

日本は先進国の中で非常に特殊な雇用環境であり、近年不況に苦しむ企業が増える中で日本的な雇用制度のデメリットについてクローズアップされる機会が増えているが、日本的経営の3種の神器と言われる「終身雇用」「年功序列」「企業別組合」が日本の高度経済成長を支えたのも事実だと思う。

http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/11/dl/03-2.pdf

の図によると、終身雇用制度の崩壊が叫ばれながらも日本の失業率は他の国と比較して景気に左右されず非常に安定しており、雇用が現在に至るまで比較的守られていることが分かる。

<ネットワークの観点からの日本的経営の長所、短所>

人と人とのネットワークには3種類タイプがあるらしい。

“Clique Network”…内的なネットワーク、会社で言えば社内のネットワーク
“Entrepreneurial Network”…外的なネットワーク、会社で言えば社内の個々人と会社外とのネットワーク
“Rainmaker Network”…どちらも合わせ持ったネットワーク

手厚い福利厚生や、昔のアフター5に代表されるような日本的な社員同士の交流は、授業でならったSASという会社のケースによると離職率を下げる効果があり、”Clique Network”の観点からはチームのコントロールと協調性の最大化に秀でており、技術と知識を社内に蓄積していくという観点からも効果的であると言える。元々日本の終身雇用は20世紀の初めに熟練工の離職率が極めて高かったために導入された制度だそうな。

ただし、”Entrepreneurial Network”の観点からは内部の雇用を守ることによって外部との情報、人材の流動性が薄れ、今後の市場の変化に対応できなくなる可能性を秘めている。日本の多くの企業が競争力を失っていった背景には”Entrepreneurial Network”の欠落により外部の変化に対応しきれなかった側面があるだろう。

<モチベーションの観点からの日本的経営の長所、短所>

社員のモチベーションには2つの種類がある。
“Extrinsic Motivation”…お金、賞、ステータスなどの外的報酬
“Intrinsic Motivation”…仕事の重要性、自己裁量の有無、フィードバックなどによる内的なもの

一般的にいわゆる「外資系」の会社は高報酬を売りにしているのに対し、日系企業は比較的”Intrinsic Motivation”に重点を置いているように感じる。以前勤めていた会社に「仕事の報酬は仕事!!」というワーカホリック的な標語があったが、これはまさに”Intrinsic Motivation”に重きを置いていると言えるだろう。

“Intrinsic Motivation”は”Extrinsic Motivation”と比較して経営の観点からは低コストになることが多く、よりサステイナブルだそうだ。ただし、”Extrinsic Motivation”よりも複雑で実行すること自体が難しいとのこと。

http://www.businessweek.com/managing/content/sep2009/ca2009094_141933.htm

の中で、ピータードラッカーの言葉が紹介されている。”I very much hope, that Japan will find a solution that preserves the social stability, the community―and the social harmony―that lifetime employment provided, and yet creates the mobility that knowledge work and knowledge workers must have.”

簡単に要約すると日本が今後、さまざまな利点のある長期雇用を守っていくための解を見つけてくれることをとっても願っていますよーとのこと。

近年急成長を遂げた会社スタートトゥデイは、ピータードラッカーの言った解を見つけたかもしれない。あのZOZOTOWNを運営している会社である。ちなみに創業者の方は私の高校の先輩だったりする。この会社の特徴は、「一日6時間労働」、「全社員同額のボーナス」を導入したことだ。社員は高い自己裁量と会社の成長がモチベーションになっているそうで、”Intrinsic Motivation”に振り切っている特殊な例だと言える。若い会社でありながら離職率は4%と低い。スタートトゥデイは6時間労働とすることにより、社内の交流を深めつつも社員一人一人が十分に外部との接触を持てる時間を持つことで、社員それぞれが”Clique Network”"Entrepreneurial Network”それぞれの利点を合わせ持つ”Rainmaker Network”を構築しているのではないだろうか。”Rainmaker Network”は生産性、イノベーションそれぞれに優れているらしい。スタートトゥデイは6時間労働制の導入により、一人当たりの労働生産性が一年で25%上昇したという。

なんか簡単に授業の内容をまとめるつもりがやたら長くなってしまった。まだ授業の内容の10%もカバーしていない…。今夜は眠れなそう。

師走

師走

2013-12-02 05.42.21

USC VS UCLAのアメフト試合の際のダウンタウンのライトアップ。街全体で盛り上げている感じがいいですなぁ。

2013-11-29 20.09.47

こねこね手作り餃子

2013-11-29 20.59.00

結構な量になった

2013-12-02 19.37.05

12月になってリトルトーキョーもクリスマス気分になってきました

サンクスギビングの休みが終了

サンクスギビングの休みが終了

日曜の夜にサザエさんを見ている時に、「ああ、もう週末も終わりか」と、翌日からまた通勤をしなければならないという避けられない現実に直面して憂鬱になり、体調不良を起こす現象は「サザエさん症候群」とか言われていたりするようだが、今まさに5連休の最終日である日曜日が終わろうとしている。無事社会復帰(学校復帰)できるか心配だ。そして期末試験ラッシュが今まさに始まろうとしている。ぐは

なんだかんだで毎日予定が入り、合間を縫ってネット回線が開通したり、ホームパーティーに行ったり、ロイヤルファミリーが住んでいるような豪邸に腰を抜かしたり、そこにやすーいお酒をお土産で持っていった自分が恥ずかしくなったり、ブラックフライデー(在庫処分の日)に小物を買い揃えたり、Netflixという月額8ドルで映画やドラマが見放題になるサービスに登録して「ビバリーヒルズ青春白書(90210)」を観ながらシャドーイングをしたり、フットボールをバーで観戦したり、カラオケに行ったり、スンドゥブを食べたり、回転寿司に行ったり、ひき肉をこねこねして餃子を家で一人で作ってみたり(あんまり美味しくなかった)、思い出したように宿題をやったり、ちょっとアパートのジムに行ってみたり、寝たり、食べたり、飲んだり。で、かなり満喫してしまった。

もう12月になったのか。本当に時間の過ぎるのは早いものだ。もうすぐ1学期が終わることを思うと一抹の寂しさがこみ上げてくる。年明けの2学期からは授業が選択式になり、もう今のクラスのメンバーがいつも一緒ではないのだ。授業はあと2日間だけ。明日は最後のチームTUNAミーティング。早く終わって欲しいと願っていたことが、終わり間際になると寂しくなるのはなんでだろう。

昔広告代理店のインターンシップで、「ボトルに入ったおいしい空気を売るためのCMを考えろ」という課題があった。4コマ漫画風に仕上げたのだが、こんなことを書いた気がする。

“空気のような物”、なくして初めて便利さに気付く物のこと。(テレビのリモコンを探している絵)
“空気のような人”、いなくなって初めて大事な存在だったことに気付く人のこと。(お別れのシーン)
当たり前のものに、ほんのちょっぴりの贅沢。 ―おいしい空気―

インターンシップの時一応優秀作品ということで皆の前で表彰されて嬉し恥ずかしだったのでよく覚えている。今思い出すとやっぱり恥ずかしい。空気とはちょっと違うかもしれないが、ひーこらひーこら言いながら一日、一日と乗り切っていた日常に、その時幸せだと気付くのは中々難しかったりするものだ。日々感謝と笑顔を忘れずに、残りの僅かな今学期のクラスメートとの交流を、有意義なものにしたい。