12人の怒れる男 Organizational behaviorその2

12人の怒れる男 Organizational behaviorその2

引き続き明日の期末試験のために授業の内容を整理。Organizational behaviorの授業で「12人の怒れる男」という映画を題材にどうやって周囲の人を巻き込み説得していくかについて学んだ。元々高校の英語の授業で観ていたのだが、2回観るとまた新鮮。名作なのでおススメ。

簡単に説明すると、ある殺人事件について12人の陪審員が集まり、少年の被告が有罪か無罪かを議論する、という内容。一人だけ無罪を主張する陪審員がいたために議論が長引く(全員一致しないと審判は下せない)のだが、最終的に全員を説得し無罪で意見が一致する。その主人公が取った戦略を授業で習った内容に当てはめると以下のようになる。

・Push vs Pull Tactics
主人公は最初は比較的周囲の機嫌を伺いつつ自分の意見を述べる(Pull)のだが、後半味方が増えてくると性格が変わったのかと思うくらい半ば強引に自分の正当性を主張し始める(Push)。味方の少ない時に強引に主張しても寒ーい目で周囲から見られるだけだ。逆に味方ばかりなのであれば、強行策のほうが比較的容易に反対意見の人を説得することができる。

・Public Voting vs Private Voting
主人公は周囲の機嫌を伺いつつ自分の意見を一通り述べたあと、全員に「もし現状私一人しか無罪だと思っていないのであれば私も有罪の意見に賛成する」といった感じのことを言って無記名投票(Private Voting)を促す。Private Votingは周囲からの「絶対有罪だよね?早く終わらせて帰りたいよね?」というプレッシャーを下げた状態にできるため、仲間がいない状況では効果的だったというわけだ。逆に後半味方が増えたあとはPublic Votingを使い「みんな賛成でお前だけ反対だよ?どうする?」という感じで服従をせまる。効果的かもしれないが人から嫌われそうなテクニックだ。

他にも「あなたもお子さんいらっしゃいますよね?」と少年の被告に対して親近感を抱かせる”Liking”といった原理や、主人公の理路整然とした発言や身なり、職業からくる”Authority”、「犯行に使われたのは特殊なナイフだ」という証拠に対して「近所で買った同じ型のナイフ」という反証をしっかりと事前に用意して突きつける”Social Proof”、などの説得における原理原則を駆使して周囲を説得していった。

だめだ、いやーこの調子だと全然勉強終わりません。

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