全ては一通のメールから

全ては一通のメールから

ここのところ連日嬉しい知らせが届いている。今はMBAの合格発表の時期なのだ。このブログを通じて連絡を取ってくださった方一人と、先日キャンパスビジットに来てくださった方が一人。他校の合格発表も控えているのでまだUSCに入学してくださるかどうかは分からないが、自分のことのように嬉しい。大したことは何もしていないのだが、人から感謝されるというのは嬉しいものだ。

一年前、どこも受からないんではないかという不安や恐怖にプルプル震えながら、USCからの面接の招待、合格のメールをもらった時の感動は忘れられるものではない。面接の招待をもらった時に、スカイプでの面接を案内されたのだが、「なんとしても一目お目にかかりたく!」と翌日の飛行機を取り、「もうチケット取りましたーもうあとには引けないもんねー」とごり押しで押しかけたのを思い出す。

あの時期、もうどこも受からないと思って実は翌年に向けてGMATの勉強を始めていた。もうGMATの本を読まなくていいのか。三日坊主だった私が、毎日欠かさず電車の中で2年間覚え続けた単語帳アプリを開かなくていいのか。ああ、これで受験は終わりなのか。思わず涙が出そうになった。

MBA受験での大きなポイントは、面接に招待されるかどうかだ。面接での招待を受けるために、みなせっせとテストのスコアを上げたり高い費用を払ってエッセイカウンセラーに文章の校正をお願いしたりする。私の場合特殊すぎるバックグラウンドがアドミッションに刺さらず、もう合格発表の時期になってUSCの面接に招待されていなかった。当然常識的に考えると不合格。そんな中、当時USCのMBA学生だったアンドリューがアドミッションに送った一通のメールから全てが始まった。

先に言っておくとUSCで学生が受験者をアドミッションに紹介する文化は無いし、私から送ってくれとたのんだわけでもない。ただ彼の人柄がそうさせたのだろう。本当に感謝の言葉もない。以下ちょっと長いけれど記念に掲載。

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Admissions Candidate – Masa

Hello ○○,

I am a current 2nd year fulltime student at Marshall, and I would like to recommend a potential Class of 2015 candidate whom I had the pleasure of meeting last December when he visited USC.

私はUSC Marshall2年目の学生です。今回一人の受験生を推薦させてください。彼とは彼が昨年の12月にUSCを訪れた時に知り合いました。

His name is Masa, an international student from Japan, and he is a Round 2 applicant. From my meeting and interactions with him, I believe he would be an ideal fit at Marshall for several reasons.

彼の名前はMasa, 日本からの留学生であり、セカンドラウンドの受験生です。彼との交流を通じて、彼はMarshallに理想的な学生になると私は信じています。

First of all, he is coming from the Interactive Entertainment and Gaming industry which is rapidly growing in popularity at Marshall as a career path after graduation as EA was the largest employer for the Class of 2012. I am also going into this industry upon graduation as that is why he initially reached out to me.

第一に、彼はUSC Marshallの卒業生のキャリアパスとして急速に拡大しているゲーム業界の出身です。私も卒業後この道に進む一人であり、彼が私にコンタクトを取ったのもそれが理由です。

Secondly, he is very interested in eventually starting his own gaming company and that also plays very well into USC’s strengths in Entrepreneurship.

第二に、彼は最終的に自分のゲーム会社を立ち上げることに興味を持っており、USCの強みであるアントレプレナーシップにも非常に興味を持っています。

Third, he mentioned to me several times that USC is his first choice for an MBA program as it was his favorite out of all the schools that he visited across the country.

第三に、彼は私に何度か全米のMBAの中でUSCが第一志望であると言っています。

Lastly, and perhaps most importantly, he was extremely courteous and friendly and left an extremely good impression on me.

最後に、そしてこれがおそらく最も重要なことですが、彼は極めて礼儀正しくフレンドリーで、私にこれ以上ない良い印象を残しました。

I hope that you will consider his candidacy as he is definitely worth an invitation to interview to learn more about him.

あなたが彼を候補として考え、面接に招待してより彼を知ろうとすることを望みます。

Please let me know if you have any questions and I hope the rest of the admissions process this year goes smoothly for you. Thank you.

何か質問があればご連絡ください。あなたの残りの仕事がスムーズに進みますように。

Best,

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このメールを送ってくれた後に、彼はアドミッションオフィスに押しかけ私を面接に呼ぶよう直談判してくれたらしい。頼んでもいないのに。一度しか会っていなかったのに。あはは。本当にありがとう。面接の招待をいただいたのはこの直後だった。このアンドリューがこのブログにもよく登場する仲の良い友人、ブリザード・エンターテインメントのアンドリューなのは言うまでもない。

本当に縁とは不思議なものである。

 

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