ゲームのローカライズ

ゲームのローカライズ

先週の土日はゲームばかりしていてなんだか非生産的な週末を過ごしてしまった。まぁゲームが仕事なので仕事のうちと言えばその通りで、そういった意味ではもしかしたら生産的なのかもしれない。

今なんだかんだで色々とお仕事を任せてもらえていて、その中の一つがゲームのローカライズだったりする。まぁ簡単に言えば翻訳なのだが、これが意外と難しい。単にテキストがまとめられたファイルの単語を一つ一つ翻訳していくだけだと、ゲームをプレイしていてヒジョーに不自然な感じになってしまう。ポイントになるところをまとめてみた。

1.元のゲームをやりこむこと

ゲーム内容を隅々まで把握し、そのゲームに対し「愛」を持たなければ、高いレベルの翻訳は不可能。内容や世界観によっては元の言語で書かれた文章を忘れ去って完全に意訳しなければいけない。戸田 奈津子さん翻訳の映画を見ていて意訳し過ぎじゃないかと思うことがあったが、実はすごい人なんじゃあないかと今更気付いたのであった。

2.その国のネイティブ一人にやらせること

例えば日本のゲームをアメリカでリリースするとした場合、アメリカ人のネイティブがベスト。完全に5:5のバイリンガルは不可。できれば8:2くらいで人生の8アメリカ、2を日本で生活していたくらいの割合の人がいいだろう。なぜかと言うと、非常に高いレベルのその国の国語力が求められるから。ネイティブでも国語力が高くないと難しい。2人以上で作業をするとコンセンサスを取るのが非常に難しいので、一人の信頼できる人に全ての権限を持たせるべき。

3.ゲーマーにやらせること

ゲーム特有の表現を十分に理解していないとゲームとして高いレベルの翻訳にはならない。かつ、ゲームの世界観に詳しい人だと尚良い。例えば、戦争のゲームであれば兵器オタクであるとか、そういう設定に愛を持っている人。

上記を踏まえた上でも、オンラインゲームの翻訳というのは非常に高度であると感じる。普通のゲームや映画と違って終わりがないので、プレイし尽す、全ての内容を確認する、ということは絶対に不可能なのだ。最低100時間は実際のゲームプレイにあてるべきだろう。

オンラインゲーム専門の翻訳って結構需要あってビジネスとして成り立つのではないかなーと思った。では、行ってきます。

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