新商品開発

新商品開発

昨日は新商品開発(New Product Development)の中間試験があった。今後仕事に役立ちそうな内容が多かったのでキーポイントをまとめておきたい。

①需要予測

パスタを例に挙げて以下新商品の年間需要予測の手法を段階を踏んでご紹介。

1.コンセプトがある程度固まった段階でユーザーアンケートを取る。24%が「絶対買う」51%が「おそらく買う」と回答。

2.過去のデータから、「絶対買う」と答えた回答者のうち80%が実際に購入。「おそらく買う」と答えた回答者のうち30%が実際に買うことがわかっている。

3.上記2点から、(80%)(24%)+(30%)(51%)=34.5%のユーザーが実際に購入するだろうと仮定する。

4.テレビCM2,330GRP(1GRPは視聴率1%の番組に15秒CM1本流した時の値)を投下予定。これによってターゲットの48%の認知が得られると推定される。

5.ACV(All Commodity Volume)を70%と仮定する。この係数は定義が非常にややこしいので説明を省くが、過去の経験から得られた、最終的な数字を調整するための係数と考えればいいだろう。

6.ターゲットを7,740万世帯と仮定する。

7.リピーターの数は競合と比べてイマイチな商品で27%、平均的な商品で39%、エクセレント!な商品で44%ということが分かっている。

8.リピーターの年間平均購入回数は2.5回、リピート時一回当たりの購入数は1.4パッケージである。

9.初回購入数を計算する。7,740万世帯×34.5%×48%×70%=900万パッケージ

10.リピートによる年間購入数を計算する。今回は競合と同レベルの商品でリピート率が39%と仮定する。900万×39%×2.5×1.4=1,230万パッケージ

11.上記から得られた数字を足してみる。900万+1,230万=2,130万パッケージが本商品の年間需要予測となる。

この計算の問題点は上記の2つくらい数字の予測がずれていると最終的な数字が大幅にずれてしまうということだろう。あとはCMを実施しなかった場合、この計算だと需要がゼロになってしまう。ただし、今までの商品と大きく異なる新商品の場合、過去の商品の需要をそのまま当てはめるということが難しいのでこのタイプの需要予測は役に立つ。

 

②ブレインストーミング

マッキンゼー?による効率的なブレインストーミング7ステップをご紹介。何をもって効率的としているのか根拠ははっきりしていなかったりするが、何も考えずにブレストするよりもずっとましだろう。

1.決断の基準となるもの、新商品開発の上での制約(例えばゲーム会社が宇宙開発をしようと思っても無理な話である)を知っておく。

2.様々な切り口での質問を用意しておく。

3.ブレストする内容のエリアに非常に詳しい社員もグループに含める。

4.3人から5人程度のグループに分け、一つの質問あたり30分かけて答えさせる。

5.ゆっくりしたペース、深い思考を重視する。過去の成功事例を共有しておく。

6.グループ毎にいくつかのいいアイデアを決め、全体にシェアする。アイデアを選択したプロセスも説明する。

7.内容を素早く次のステップに移行可能なアイデアプールにまとめておく。

 

③プロジェクトの中止について

なかなか途中まで進んでしまったプロジェクトを中止するのは難しい。ただし早めに決断できなければ、回収不可能なコストに固執することで、損が膨らんでしまう結果となる。以下円滑にプロジェクトを中止するための2つのポイント。

1.成功報酬を減らす

例えば社員のボーナスが新商品の売上に比例している場合、是が非でもプロジェクトを進めようとする機運が生まれ、中止しづらくなる。

2.プロジェクトの中止を称賛する

例えば新進気鋭のゲーム会社SuperCellでは、プロジェクトが失敗した際「失敗おめでとう」的なパーティを開催しているらしい。失敗から学ぶことも多いし、失敗を恐れない雰囲気作りに役に立つだろう。

 

ここまでスピーディーに学んでいる分、スピーディーに学んだ内容を忘れないよう、これからもこまめにポイントをまとめていきたい。

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