Monthly Archives: 7月 2013

スタディグループ

スタディグループ

昨日は授業で組織論を学んだ。理想のチームとは何か?ダメなチームとは?まず手始めにSTRENGTH DEPLOYMENT INVENTORYという心理テストを受ける。私は平常時ブルー(周囲との協調を重視するタイプ)とレッド(リーダーシップを積極的に取るタイプ)の中間、ピンチの時には完全にブルーになるということが分かった。自分がどのタイプなのか把握しつつ、自分と他のタイプの人間の長所と短所を知る。

その後6人1グループとなるスタディグループの発表。年内最も長い時間を過ごすであろうとても重要なチームメイトだ。それぞれ、過去の嫌なチーム、最高のチームの思い出などを共有し、理想のチームについて語りあった。心配なのはやはり語学力の問題。ネイティブ同士の会話や、一部の先生の話はほとんど聞き取れないこともある。要旨についてはまとめて逐一文章化してもらうことに。どのような形でチーム貢献していけるのか、これから模索していきたい。

全体のオリエンテーション開始

全体のオリエンテーション開始

本日はアメリカ出身の人も含めたオリエンテーションの初日。やっぱりインターナショナルだけのオリエンテーションとは違う雰囲気。今日のケースディスカッションは前回のインターナショナルだけのものと違いかなりスピーディで、話のキャッチアップで精一杯。議論にジャンプインできなかったのが悔やまれる。

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220人が集まって懇親会。圧巻である。

本日クラス分けがあり、仲がいい人とことごとく違うクラスとなった。残念だが仕方ない。また仲のいい友達を作って、うまくやっていけるよう頑張りたい。

ところで本日の昼食は学校がバイキング形式で用意してくれたものだったのだが、食べ終わった後みんなテーブルの上にほったらかしで教室に戻っていった。片付けなくていいのか聞いたが、片付けもサービスに含まれているらしい。アメリカはとにかく面倒なことはアウトソーシングされていて、例えば洗濯機の普及率が低いのは服の洗濯に全てクリーニングを使う家庭が多いからだったり、ごみもダストシュートからなんでもかんでも放り投げるだけでよかったりする(業者が分別してくれる)。考え方は効率的で面白いのだが、人としての営みの一部を奪われているようで、ちょっぴり寂しい。

youの複数形はyou guys

youの複数形はyou guys

こちらは現在朝の8時。曇っていてとても涼しい。ロサンゼルスは砂漠気候の地域に近く、昼暑くても夜はとても涼しくなる。寒いくらい。ちなみに、こちらは建物内の冷房の効きがかなり強い。一説によると太った方に合わせているんだそうだ。寒く感じる人は服を重ね着しろとのこと。うん、確かに太った人多いかも。。日本で太っている人はお腹周りに脂肪がついているが、こちらではその少し下、おしり周りに肉がついている人が多い。人種の違いによるものなのだろうか。

オリエンテーションが始まって、会話の中で色々と聞きなれない言葉が登場する。タイトルの”you guys”その一つだ。寧ろ”you”単体よりも頻繁に会話で登場する。にも関わらず、日本で習ったことがないのは、やはり日本の英語教育がやや固すぎるというか、実戦に即していないのだろう。日本の英語教育は特に会話の部分において欠落していると感じる。少なくとも私は友人同士や先生と授業中に英語で会話する練習をしたことはなかった。野球でバッティングフォームを勉強しても打席で練習しなければ打てないのと同じで、話せなくて当然である。

今日はとある衣料品メーカーのケースを予習中。環境関連に力を入れているメーカーで、日本では過激な捕鯨反対運動で知られるグリンピースに資金提供していることが問題となった。このメーカー、広告宣伝費が売上の1%未満らしい。代わりに環境保護に寄与する製品や活動に思い切った投資をすることで無料のパブリシティを獲得し、広告宣伝費の代わりにしているとのこと。この発想は今までなかったので、大変興味深い。百聞は一見にしかずではあるが、こういったケースを何百と読みこなすことで、自分の引き出しが増やしていくことにはやりがいを感じる。英語の勉強にもなるので、英語が苦手な人ほど大変だが得られるものもきっと大きいだろう。

明日から学校も本番。明日から4つのクラスに分かれ、年内はそのクラスが基本となり授業がおこなわれる。まずはクラスになじめるよう、グループワークに貢献して、クラスメートの名前を覚え、友達を増やしていきたい。前回のプレゼンテーション以降、ことある毎に「あの国旗すごかったよ!」「どうやって作ったの?」と10人以上のクラスメートから声をかけられた。頑張れば必ず認められる。これはどこの国へ行っても変わらない真理なのかもしれない。

金曜日の夜

金曜日の夜

昨日は学校が始まって初めての金曜日。日本でも花金(死語?)という言葉があるが、こちらでも金曜日は特別な日。職場も同様のようで、先日行ったブリザードエンタテインメントも金曜の午後はお祭り騒ぎで皆お酒を飲み、仕事にならないそうだ。というわけで昨日は初めて一息つける日となった。午前中はキャリアサービスに関する説明があり、午後はバス貸し切りで市内観光へ。なんとも粋な計らいだったが、すでにHISのオプショナルツアーを利用して回っている場所ばかりだったので、特に目新しさはなし。
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一週間の疲れが出たのか、バスで眠る友人の図。胸ポケットにそっとバナナを差し入れる。

その後はクラスメートのカルロスが企画してくれた打ち上げに参加。「Perch」という屋上バーで開催。先日行った観光名所のルーフトップバーよりも断然眺めが良く、しかも生演奏付き。ただし若干店の周囲の治安が悪そうだったので、観光で来た際に行くにはあまり向かないかもしれない。

来週は今週を遥かに超えたスケジュールで、基本朝8時〜夜8時まで授業や説明があり、宿題も多数。木曜はスケジュール上深夜0時までグループワークがある過密日程だ。みんな口を揃えて「嫌だなー」と文句を言っているのが面白い。しかし、今回のオリエンテーションのおかげで不安はほとんどない。本当に皆フレンドリーで、言葉の壁はあれど人間の本質は国によって変わらないものだと実感した。
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Perchからの眺め。ビートルズの「Don’t let me down」を生演奏中。この日もあっという間に夜が更けていった。

プレゼンテーション

プレゼンテーション

今日は初めてのプレゼンテーション。残念ながら表彰台は逃したものの、一人欠席し、二人がまだ生活のセットアップが終わっておらずあまり参加できなかった状況を考えると、健闘したほうだと思う。

敗因としては、発表が比較的シリアスな内容になってしまいあまり笑いが取れなかったこと。内容に興味のある人がお金を払って見に来ているわけでもないので、プレゼンテーションにもエンターテインメント性がなければ観客、審査員の集中力が持たない。現に1位、2位はそれぞれ笑いが大きかった順なので、内容というのは実は二の次なのかもしれない。

私は国旗のデザインを作ったので、その部分の発表をまかされた。不思議と、日本語でのプレゼンよりも緊張しなかった。その理由を考えてみたい。

英語の場合、こちらに来たばかりの日本人がネイティブのように自然に話すことはもちろん不可能。そのため話す内容を暗記さえしてしまえば、日本語でのプレゼンテーションのように「内容を丸暗記せずに自然に話さないと」とナーバスになることもなく、覚えた言葉を大きな声で、堂々と話すだけでOKなのだ。

ケーススタディの授業における後半の時間のように、今までの発言内容をまとめ、再構築して理路整然と話すアドリブ力が求められるものについては、相当高度な英語力が必要になると思われる。日本語でも難しいことなので、なかなかに高いハードルだが、二年間でそのレベルまで英語力を高められるように頑張りたい。

グループワーク

グループワーク

昨日はケーススタディの準備に追われて寝る暇もなく、ブログの更新が滞ってしまった。明日はグループワークのプレゼンテーションがあるのでまだまだ今日の夜も長そうだが、記憶の新しいうちに出来事をまとめておきたい。

7月23日(火)

11時学校集合。来たばかりで時差ボケの残る人がいるのを考慮して、朝が遅めになっている。22日が13時集合、24日は9時、25日は8時半と徐々に朝の時間に慣れていけるようになっている。

今日のカリキュラムは以下の通り。

・カルチャーショック

ロサンゼルスに来て驚いたことなどを生徒同士で共有するディスカッション形式の授業。噂に聞く通り、こちらの授業では常に発言を求められる。話す機会があるのであれば、順番が来るのを待つのではなく常に手を上げているくらいの心構えが必要だ。今のところ発言頻度は平均くらい、発言のレベルは下の下。どうしても英語だと文法を間違えずに話すことで頭が一杯になってしまい、思考が浅くなってしまう。

話に挙がった中で印象的だったのはスキッドロウの話。私の住んでいるアパートから2ブロックほど離れた場所にあるのだが、ダウンタウンの中で極めて治安の悪い地域である。ボランティアがホームレスに配給をおこなっている地域のため、近くの刑務所で刑期を終えた元囚人の方々が集まってくるのだ。これは一度落ちてしまうと普通の生活すらままならない超格差社会アメリカの制度にも大いに問題があるだろう。ここについてはまた時間がある時にゆっくりと書きたい。

・在校生によるパネルディスカッション

在校生の方々に色々と質問できる時間。

・Honor Code

ざっくり言ってしまうと校則についてのレクチャー。授業に遅刻するな、とかカンニングはだめよ、とか割と普通のお話。

・ビジネスライティング

今日は論文を書く場合の脚注の付け方について。文献によって書き方が違っていて結構ややこしい。引用は論文全体の20〜30%程度が好ましいらしい。また、最近は”Turnitin”というツールによって膨大なデータベースの中から、学生が書いた論文が他の論文を脚注をつけずに引用、つまりコピー&ペーストをしていないか、調査するのだという。パラフレーズしていても看破できるらしい。学生の中には”Turnitin”と契約して裏をかこうとする猛者もいるそうで、このあたりはやはりいたちごっこのようだ。脚注と要約に関する宿題が出た。

7月24(水)

9時集合。ケーススタディの準備とビジネスライティングの宿題のため前日ほとんど寝られず。

・ケーススタディ

ケーススタディは激しい議論の応酬についていけないのではと予想していたが、自分の立場をはっきりを決めてケースを読み込んでおけば恐るるに足らず。授業のかなりの部分が発言点が占めるので、挙手率が非常に高く、その中でどう目立って当ててもらえるかも重要な戦略になりそう。

買収する候補として2社挙げられており、したほうがいいのか、しないほうがいいのか自分のスタンスを決めて議論する。私はA社の買収には賛成で、B社の買収には反対の立場をとった。

A社は買収元にない機能を有しており、買収することによりシナジーが見込める。さらにはA社は過去6年で売上が10倍に伸びており、政治的な要素がからむものの今後も同市場は成長が見込める。B社の場合は買収元がすでに同様のビジネスを展開しているためグループ内競合となりシナジーが見込めないのではないか。さらにB社は創業者の特殊なバックグラウンドにより今まで宣伝費が圧縮できており、創業者が辞めた場合のリスクが非常に大きい。何か創業者が辞めないように契約で縛らなければ、このまま買収するは危険である。

結局手を挙げていたものの最後まで指されることはなかったが、思考を深めるプロセスは大変勉強になった。

・グループワーク

現在進行中。内容はチームで新しい国家を作り、思想や法律、国旗等を定めてくださいという割とお気楽な内容。チームメンバーは中国人、香港人、ドミニカ人、アメリカ人、インド人、日本人(私)の五人。今はメールでやり取りをしながら明日のプレゼンテーションに向け準備を進めている。「Masaはゲームクリエイターだから、国旗のデザイン担当だよね」と満場一致で決まってしまい、デザインの経験はないものの急いで意見をまとめ、FedExが閉まる前に駆け込みでプラスチック製の国旗を作成した。現在は他のメンバーが煮詰まっているところを手伝っている。英語がうまくなくても貢献できることにちょっぴり安心。

今夜も長くなりそうです。

オリエンテーションスタート

オリエンテーションスタート

USC Marshall School of Businessは授業のスタートが他の学校と比べて早い。9月から始まる学校が多い中、8月上旬にも本格的な授業がスタートする。その前に1週間のオリエンテーションと、米国外からの学生向けにさらに1週間のオリエンテーションがあり、今日はその初日。

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なぜこんな微妙な位置から撮ったのか謎だが、奥に見えるのが校舎。

今日は初日ということもあり、学校のスタッフからのプログラムの紹介と、各学生の自己紹介がメイン。米国外からの学生は40人くらいだろうか。ちょうどぴったり収まるくらいの教室でそれぞれ自己紹介していく。外人40人を前に英語で話すことなどもちろん生まれて初めてなので、ちょっぴり緊張。ゲームを作っていたと話すと珍しいようで皆喜んでくれた。

一つ分かったことは、みんな英語のレベルが高いということ。少なくとも英語圏で数年間暮らした経験がある人がほとんどだ。はい、この中で一番英語話せない自信あります。。聞き取りもままならない今の状態ではグループワークでも足を引っ張ってしまうので、意識的に英語力を高めていかないといけない。とりあえず日本から取り寄せた「MBAの英語表現400」という本を丸暗記することに。この本は”It’s possible, but unlikely(不可能ではないけど、ありそうにないよね)”とか、使える言い回しがたくさん載っているのでオススメ。

今日はこれから宿題のケーススタディ一本(飲料メーカーのケース)と、各学生の顔と名前、バックグラウンドを暗記する作業をスタートしようと思う。まだまだ序の口で来週からが本格的なスタートのようなので、睡眠時間が少なくなる日がこれから先も続きそうだ。

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最後に写真を一枚。なぜか前輪とサドルが無い自転車。こっちでは「自分の自転車の前輪がパンクしたのでイタダキマス」「サドルの革がめくれたのでここに落ちてたのもらった」というしょうもない理由で盗難されることがよくあるらしい。自転車ならまだかわいいが、車でもあるというのが恐ろしい。車載ナビは車を降りる度に外して持ち歩かなければいけないし、タイヤが盗まれることもあるそうだ。どうやって防げばいいんだ。。自転車の後輪に残っていた役立たずのロックが心なしか寂しそうでした。

Clash of Clansが面白すぎる

Clash of Clansが面白すぎる

先日のブログにも書いたゲーム業界の登り竜、Supercellの稼ぎ頭「Clash of Clans」(iPhoneやiPadでプレイ可能)。おそらくワールドワイドで一日3億円以上売り上げている化け物コンテンツだ。最近はまっているのだが、これが本当に面白い。

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パズドラとのコラボイベント以降日本でも急速にトップセールスランキングを駆け上がってきている。違うタイプのゲームながら、結局コラボイベントによってパズドラからClash of Clansに人が流れ、パズドラの寿命を縮める結果になったのではないかと思わされるほどゲームの出来がいい。ぱっと見「ブラウザ三国志」のような「箱庭」×「戦争」のゲームなのだが、決定的に違う。異なる点は以下の通り。

1、建築にかかる時間が圧倒的に長い→時間短縮のための課金アイテムの消費も時間に応じて多くなる。

2、戦争がリアルタイムストラテジーになっている→ユーザーに攻め込まれないように考えて箱庭を作る必要があり(タワーディフェンス的要素)、かつ攻め込むべきマップは各ユーザーが考え抜いたものなので、攻め応えがある。

3、グラフィックが動的→プレイステーションくらいのクオリティでキャラクターが動き回るので見ていて楽しい。

1はまず、100円そこらのお金をかければ1日かかることをすぐに解決できるというブラウザ三国志モデルとは異なる。すぐに解決するにはお金を「たくさん」使う必要があり、ゲームを進めるにつれて時間短縮に必要なリアルマネーが加速度的に上がっていく。ガチャのように射幸心をあおるわけではないが、単なる箱庭ゲームより「使おうと思えば」圧倒的にお金がかかる仕組みなので、ガチャ抜きでも有料客単価(ARPPU)がカードバトルタイプのゲーム並に高いと想定される。

2は、ユーザーが箱庭を作り続ける限り無限にコンテンツが増えていくことを意味している。極端な話、運営は特にアップデートをすることなく半永久的に遊びを提供できるので、運営コストはかなり抑えられるだろう。しかもこの戦争部分が考え抜かれており、攻める側は兵種の構成や配置などよく考えて攻めないと勝てず、守る側もうまく大砲や櫓などの配置を考えないと負けてしまう、絶妙なバランスになっている。

3については、正直今ある日本産のソーシャルゲームが全て恥ずかしくなるくらいグラフィックの完成度が高い。日本が同じようなカードガチャのゲームばかりしこしこ作っている間に、文化や法的な問題でガチャに積極的になれなかったFacebookのFlashゲームがいつのまにか進化し、突如ガチャに匹敵する真っ当なビジネスモデルを伴って降臨してきた感じだ。

ソーシャルゲームの分野でも、日本がまた欧米の後塵を拝してしまう日がすぐそこにきている。

コストコ

コストコ

昨日は友人の車のリース契約に付き合ったあと、コストコへ。最近日本にも進出してきているが、業務用スーパーといったイメージ。小売店への卸売業もおこなっており、中は問屋の倉庫といった感じだ。卸売りの価格で買えるのだから当然安いが、ペットボトルなどはダース売りが基本のため、買ってもなかなか消化するのに時間がかかる。ショッピングするには会員になる必要があるが、会員カード1枚で3人までショッピング可能。

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奥に見えるのが建物がコストコ。

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内部の様子。まさに倉庫といった感じ。

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こちら魚介コーナー。なんと1ポンド(約400グラム)単位での購入となっている。一人でエビを400グラム買って食べた日にはおしりに尻尾が生えてきそうだ。

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その後コストコの外にある、美味しいハンバーガーチェーンと評判のIN-N-OUTへ。ハンバーガーの材料は全て自家製で、品質にこだわっている。日本でいうところのモスバーガーといったところ。

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メニューがぼやけてしまって見えないが、600円くらいでセットをいただくことができる。数種類のハンバーガーしかメニューにないものの、実は裏メニューがあって肉を増やしたりとか色々なことができるらしい。

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こっちは飲み物がセルフサービスになっていることが多い。飲料メーカーは商品のプロモーションのためドリンクの原液をタダ同然でハンバーガーチェーンに配っているので、いくら飲まれても店側にデメリットはさほどないのだろう。

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こちらダブルなんとかバーガー。アメリカのハンバーガーにしては割とこぶり。味はマクドナルドに近いが、材料が自家製と聞くとプラシーボ効果により美味しく感じてくる。

いよいよ明後日から学校が開始。ちゃんと授業に付いていけるだろうか。

海外のメディアが日本のソーシャルゲームについて書いた記事が面白い。あとパズドラの嘘について

海外のメディアが日本のソーシャルゲームについて書いた記事が面白い。あとパズドラの嘘について

ロサンゼルスは日差しがやたら強いので、日陰で22度でも日なたの体感温度は30度くらいある気がする。西向きの部屋なので、6時か7時くらいの西日が差す夕方が一番部屋が暑くなるという不思議。

ちょっと読んで面白い記事があったのでご紹介。

Japan to experience “mini boom” in social casino

日本でソーシャルカジノのミニブームが起きている、という内容。記事の引用元が”Social casino intelligence”というサイトなので、内容をソーシャルカジノに結びつけたい意向が働いているのは確かだが、興味深い。

“Social game makers over here realize that the card battle frenzy will come to an end someday and are getting increasingly experimental by mixing adventure or RPG elements with social casino game mechanics,”

要は日本のソーシャルゲームメーカーがカードタイプのゲームの熱狂が終わることを認識して、アドベンチャーやRPGとソーシャルカジノを組み合わせたゲームをリリースしてきているということが言いたいらしい。

カジノとして挙げられていたのは以下のゲーム。

Konami – Dracolle & Poker

GREE – Poker Creature

Cybird – Dragon Poker

CyberAgent – Battle Slot

Sega – Dragon Coins

Magical Company – Pachinko Battle

確かにゲーム名を見るとカジノっぽいタイトルが並んでいる。ただ、日本で実際に作っていた側から見るとこれらは「パズドラのオマージュ」であって(一部プレイしたことないが)、カードゲームが飽和状態になり新規会員獲得が難しくなったため、カードゲームにカジュアルゲームの要素をくっつけて間口を広げようとした結果である。もちろん海外のソーシャルカジノを意識していた可能性はあるが、パズドラの二匹目のドジョウを狙いにいった作戦と見て間違いないだろう。課金の柱は「ガチャ+αで時間短縮アイテム」のままだ。だからこのリストに本家パズドラが含まれていないことにやや違和感がある。

ソーシャルカジノは今海外のスタートアップ界隈でかなりホットな話題らしい。一時オンラインカジノが法規制を受けて衰退したものの、今年の2月にニュージャージー州でオンラインカジノ法案が通るなど、各地で「ソーシャルカジノ」と名前を変えて盛り上がりつつある。

http://venturebeat.com/2013/07/01/zynga-no-longer-the-largest-social-casino-game-publisher/

こちらの記事によると、世界の市場規模は現在$1.2 billion(約1,200億円)で、年内に67%増えて$2 billion(約2,000億円)まで成長する見込みだという。かつて飛ぶ鳥を落とす勢いだったソーシャルゲームの雄、Zyngaが現在この分野に全力投球しているのも興味深い。シェア一位の座は奪われたもののまだ15%のシェアを押さえ業界二位と頑張っている。Big Fish Casinoという会社はiPhoneのアプリだけで3ヶ月で$14.5 million売り上げているという。やはりこちらもモバイルが今後主流になるのだろう。日本でも電車に乗りながら暇つぶしでギャンブル、ジャックポットで1億円当てて卒倒する日が来るかもしれない。

こうやってみると日本のソーシャルゲームの流行と似ていなくもない。日本のソーシャルゲームでも、ガチャでアイテムゲット→ヤフオクで売却、というギャンブルは成立していた。最近はリアルマネートレードが問題視され、売上面でも案外マイナスがないのでトレードの機能をカットしだゲームが増えているが、ゲームの本質はギャンブル性の高い「ガチャ」で成り立っており、この点ではあまり海外のカジノゲームと変わらない気もする。モチベーションが「金」なのか、「自己顕示欲」なのかの違いだけだ。

ちなみにパズドラは「ポカポカ運営」を公言してユーザーに優しいゲームをアピールし、コンプガチャ問題で叩かれたグリー、Mobageのゲームに代わって賞賛されているが、騙されてはいけない。かつてプロデューサーがARPPU(有料会員一人当たりの一ヶ月の売上)が5,000円を超えないように気をつけていると言っていたが、2013年1〜3月の売上が月間100億円近くあることを考えると、とても低額課金者に支えられたコンテンツとは思えない。それにARPPUは安売りのイベントで課金率を意図的に高めることで低く見せることが可能だ。月100万円以上課金しているユーザーが何人いるのか公表してほしい。以下で未成年に課金制限を付けたとあるが、

http://www.gungho.co.jp/ir/uploads/irk_20130405.pdf

未成年への課金制限は実はほとんど全体の売上にインパクトがないずるい作戦である(しかも年齢は偽装可能)。本当にポカポカ運営にしたいのであれば年齢問わずユーザー全体に課金制限をかけるべきであり、それができないというのは経営へのインパクトが大きすぎるからだ。つまり高額課金者に支えられている証拠である。怪盗ロワイヤル→ドラゴンコレクションの流れに続く新しいジャンルを切り開いた素晴らしいコンテンツなのだが、あたかも「みんな低額で遊んでます」という風に見せかけるのはいかがなものか。グリーとモバゲーを叩きたいからパズドラを救世主にしたい気持ちも分かるが、やっていることはおんなじだ。

ゲーム関係者以外も注目するガンホー(パズドラの会社)の今年の4〜6月の決算は今月29日に発表される。