Category Archives: その他

Fast & Furious 7

Fast & Furious 7

先週金曜日は今アメリカで話題の映画「Fast & Fusious 7」(日本語名ワイルドスピード)を鑑賞。元々ハイスピードカーに焦点を当てた人気のあるシリーズなのだが、今回の作品は特別。シリーズで主演していたポール・ウォーカー氏が2013年に自動車事故で不運にも亡くなったからだ。事故以前に撮影自体は終了していたようで、ポール・ウォーカー氏はそのまま出演していた。

映画自体はド派手なアクションがてんこ盛りの爽快な映画であったが、最後の数分間ポール・ウォーカー氏のトリビュートが流れると、会場は静まり返ってすすり泣く声が。男の友情を感じるグッとくる内容であり、ポール・ウォーカー氏をよく知らない私も思わず涙が出そうになった。どこかで見た顔だと思って調べてみると、昔好きだった「シーズ・オール・ザット」という高校生青春映画に出ていたことが判明。これを観てアメリカのティーンエイジャーはこんな感じなのかーフムフム、と知った気になっていたのを思い出す。

映画の中とはいえ、「あの人が亡くなったのか」と思うと寂しいものである。それでもシリーズはこれからも続いていくし、大ヒット映画のヒーローとして、皆ポール・ウォーカー氏のことはきっと忘れないだろう。天国でも氏が大好きだったブルーのGTRに乗れますように。ご冥福をお祈りします。

ロサンゼルス周辺ラーメンランキング

ロサンゼルス周辺ラーメンランキング

日本人男子のソウルフードと言えばラーメンだが、ここロサンゼルスでも実は寿司と並んで人気が高い。傾向としては、人気店はほぼ100%が豚骨スープ。脂ぎったハイカロリーなラーメンを胃に流し込みながら、追加でどっさりとアペタイザーを頼んで1時間かけてペチャクチャ喋りながら食し、のーびのびになったラーメンをタッパーに入れて持ち帰るのがこちらのスタイルである。仕上げに砂糖のどっさり入った炭酸飲料の代わりにダイエットコーラを飲んでカロリー調節した気分になるのを忘れずに。

では私的ラーメンランキングベスト10をどうぞ!!

1.Tsujita Annex

IMG_8039

この写真を見てあるモノが浮かんだあなたは立派なジロリアン。Tsujitaは「東京で食べたあるラーメンに感銘を受け…」と店内に店の成り立ちを記載している。そう、Tsujitaは紛れもなく所謂一つの「ラーメン二郎インスパイア系」であり、その二郎の誇り高いスピリッツを遠く離れたアメリカの地に伝えようと目論む志高きラーメン屋なのである。そもそもラーメンランキングに書くには抵抗があった。なぜならッ!ラーメン二郎とはッ!!ラーメンという小さなカテゴリでは一括りにできぬ「二郎」という食べ物でありッ!!ひとつ間違えると家畜のエサ…いや、失敬!!あまりここで書くと長くなりそうなのでやめておくことにする。

IMG_8933

こちらはつけ麺である。つけ麺もあるのが二郎とはやや異なる部分だろう。また、二郎と違って注文時「ヤサイマシマシアブラカラメトウガラシ」といった魔法を唱えることはできないので注意しよう。「Excuse me?」と怪訝な顔で聞かれるはずだ。ちなみにつけ麺はあまりアメリカ人にはウケがよくない。時間をかけて食べるのだから麺がのびないつけ麺はピッタリな気がするが、友人曰く「Too much work(付けて食べるのが面倒くさい)」だそうだ。アメリカも奥が深い。

2.もんぞう

リトルトーキョーは超人気店大黒屋のすぐ隣に店を構える恐れ知らずのうどん屋がもんぞうである。ラーメンではないのだが、アメリカ人からするとあまり差がないようなのでランキングに入れることにした。大黒屋と客を奪い合うかのように、最近は行列が伸びつつある。

IMG_6672

こちらが看板メニューのうにクリームうどん。なんか見たことあるなーと思い、「これ、つる○んたんのような感じですか?」と店員さんに聞いたところ「参考にさせてもらいました!」とのこと。なかなか正直で好感が持てる。この店の魅力は、実際に麺を打っているところが食べながら見られるところ。アメリカ人ウケがいいのはそんなところにも理由があるようだ。味も美味しく、香港人で自称美食家の友人曰く「ミシュランレベルだ!」とのこと。ただし、うにクリームうどん以外は本当に普通のうどんなので注意。初回は必ずうにクリームうどんを注文しよう。

3.山頭火

IMG_6656

日本でも昔からの有名店、山頭火が3位にランクイン。とろにくラーメンはとにかくチャーシューがとろけて美味しい。トーランスまで行かないと食べられないのが玉に瑕か。インターンシップ中によくお世話になった。

4.Tsujita

IMG_8350

4位には1位にTsujita Annexに続きTsujitaの本店がランクイン。写真はチャーシューつけ麺。アメリカでは珍しく、日本でも比較的新しい部類に入る「魚介豚骨系」のスープとなっている。ラーメンはごくごく普通のとんこつラーメンのため注意が必要。チャーシューはよく煮てあってとっても美味しい。作る人によってチャーシューの厚さが倍くらい違ったりしてたまに残念なことがある。結構ヘビーなのだが、アメリカ人はこれにいくら丼やネギとろ丼を注文することが多い。いやはや。

5.TETSU

IMG_7766

Tsujitaのすぐそばにあり、営業時間をTsujitaより長くしてガチンコ勝負を挑む男らしい店である。店内が広いため行列はさほど目立たないが、ひょっとするとTsujitaと同等、またはそれ以上に売れているかもしれない。ラーメンは全てiPadによって注文するという、ラーメン屋らしからぬ先進的な文明を取り入れている。基本的に王道のとんこつラーメンなのだが、個人的にこの店の一番の魅力は「のりトッピング無料」である。テーブルにはきざんだのりがどっさり詰まった箱が置いてあり、いくらでも入れることができる。あまり店員の前で大量にのりを入れるのは気が引けるので、店員の目を盗んではササっとスマートにのりを追加し、店員が気付いた時には時すでに遅し、真っ黒のりラーメンが完成しているというのが私のいつもの楽しみかたである。

6.麺王

IMG_9162

ロサンゼルスに来て初めてまともなラーメンを食べて涙した思い出の味。麺王は「徳島ラーメン」という日本でも珍しいジャンルに果敢に挑戦している。スープは味噌+とんこつだろうか。味は申し分ないのだが、店員さんで日本人がいないために一部の人からフェイクと見なされ、あまりアメリカ人の呼び込みがうまくいっていないのが残念である。

7.新撰組

IMG_7409

こちらはおそらくLAで最も商業的に成功しているのではないかと思われる「新撰組」。リトルトーキョー店は50席近くあるにも関わらず常に満員である。店員さんがとにかく元気で雰囲気がいい。7ドル程度からと安いのもポイントだ。正に王道のとんこつラーメンであり、替え玉も可能である。あ、ちょっとラーメン食べたいなーという時にピッタリのお店。

8.大黒屋

IMG_8030

行列の長さNo.1と言ってもおかしくない超人気店。味は…まぁまぁ。麺に正直イマイチ感がある。ボリュームたっぷりのとんこつラーメンがメインで、写真は新メニューのスパイシーな味噌ラーメン。ネギのトッピングを頼むと大量のネギをトッピングしてくれるのでおススメだ。また、店内は昭和の日本をモチーフにしたデザインになっており、アメリカ人を連れていけばきっと喜ぶんではなかろうか。

9.満一

IMG_9203IMG_9202

大黒屋、もんぞうリトルトーキョー1stストリート2強時代に待ったをかけた新店舗。店内は広々としていて、清潔感もあり◎。おしゃれ系のとんこつラーメンというイメージで、こがしにんにくなど、日本で流行ったトッピングが選り取り見取りである。ただ、コストパフォーマンスがやや悪い。とんこつラーメン食べたくなって、新撰組がやたら混んでたら仕方なく行くかな、という感じ。

10.吉野家(番外編)

IMG_9184

こちらはなんとあの吉野家のラーメン。ロサンゼルスで食べたラーメンの中で一番美味しくなかった。作る人にもよるのかもしれないが、麺はダマになっており肉は牛丼の味付けのままで違和感あり。ショウガを足せるのが唯一の救いだろうか。吉野家は値段が安すぎて逆に低所得者層しか行けないような雰囲気になっているのが残念。店内で食べる場合も発泡スチロールの容器で雰囲気が出ない。アメリカ人からはフェイクジャパニーズフードだと思われている。日本も苦戦しているようだが、なんとか迷走から復活してほしいものだ。

おしまい。

Battle of the bands

Battle of the bands

先週金曜日はBattle of the bandsというUSCのチャリティークラブ主催のイベントに出演。3つのバンドが出演し、無事我々のバンドが優勝したため、来月スタンフォード大学でおこなわれるチャリティーイベントで何百人もの観客の前で演奏できることになった。やったね!ちなみに私のパートはベースギター。

思えば高校生の時は洋楽ばかり、ステレオにかじりつきながら何時間も飽きずに聴いていた。御茶ノ水の楽器屋やCDショップを何時間もウィンドウショッピングして周る典型的なロック好き少年だった。それが大学に入り、社会人と年を取るにしたがって不思議と音楽を聞かなくなり、姉に頼み込んでお金を借りてまで買った自慢の白いベースは次第に埃を被っていった。

もう楽器を弾かなくなって10数年も経ち、もう一生弾くことはないだろうと思っていた矢先、遠い異国の地でまた音楽を聴くようになり、ベースを弾いているのだから不思議な気分である。10数年間を経て、CDはデジタルに、楽譜は本からウェブサイトになった。昔みたいに2,000円の楽譜を30分迷った挙句、深呼吸してから買うこともなくなった。音楽業界が急速にシュリンクしているのは寂しい話ではあるが、本当に便利になったものである。

なにはともあれ、なんだか久々に青春時代に戻ったような気持ちで嬉しいのであった。

Job Shadow

Job Shadow

先日金曜日は、Job Shadowというボランティアで高校生に将来のキャリアについてアドバイス。なぜ最近よくボランティアをしているのかというと、スタンフォード大学でおこなわれる年に一度のボランティアのビッグイベントへの参加条件で、一定時間以上のボランティアアワーが必要になるのである。私はあと一回分のボランティアでようやく到達というところ。ちなみにUSCはこのボランティアイベントで4年連続?優勝中である。

キャリアアドバイスといっても、こちらが気づかされることが実に多い。こちらはまさに就職活動中の学生が多いので、「いや、お兄さんも実は何を将来やりたいか分からないんだけどね。。。」という発言が普通に出たりして面白かったりする。そこにきてゲームプロデューサーという職業、ヒットする高校生は多かったようで、ボランティア後に「どのボランティアが一番良かった?」との質問に複数の高校生から指をさされてなかなか嬉しかった。そうなんです。ゲームプロデューサーは仕事中にゲームができるんです。

そんなこんなで、私も進路に悩む一人だったりしたわけだが、実は某会社様よりありがたくもオファーをいただき、7月より働くことに決めたのでありました。本当に自由な社風で可能性に溢れており、今からワクワクしているところ。大学院生活もあと2か月半。1日も無駄にしないように頑張っていこうと心に誓うのであった。

久しぶりのボランティア

久しぶりのボランティア

昨日は久々のボランティア。6時間もあったのでなかなかつかれたが、いい経験になった。内容は、ファイナンスパークというところで、高校生に対しての日常の予算管理に関するレクチャー。私が担当したのは高校生2名。

専用のソフトをiPadで使用してレクチャーしたのだが、なかなかこのソフト良くできていてこちらも勉強になる。無理に貯金する分を多くしたり、ラグジュアリーな車を買ったりすると食事が大変貧相なことになったりする。それぞれの生徒の個性も出て中々面白い。

担当した2人は無事に少ない予算をやりくりして1か月目の支払いを完了することができた。今回は正直あまり気のりしていていなかったのだが、ボランティアというのは日本にいた時は全くやっていなかったものの、なかなかやってみると気づきがあったりして面白いものである。今後も定期的にやっていけたらな、と思う。

ラスベガスをぶっつぶせ ‐確率で科学するギャンブル‐

ラスベガスをぶっつぶせ ‐確率で科学するギャンブル‐

「ラスベガスをぶっつぶせ」という映画をご存じだろうか。アメリカで以前ヒットした映画で、マサチューセッツ工科大の学生を中心に構成されたチームがブラックジャックの高度なスキルである「カウンティング」という技術を駆使してラスベガスを荒らしまわるという物語である。アカデミー賞を獲得した「レインマン」も同じ「カウンティング」の話である。

私は取っていないものの、MBAの統計関連の授業でこの「カウンティング」を題材に、どのくらいカジノで利益を出すことができるか計算しようという面白い課題があったらしい。ところが調べたところ、複数のデッキを使用し頻繁にシャッフルする現在のカジノでこの「カウンティング」は実質ほぼ不可能となっており、ブラックジャックで「ラスベガスをぶっつぶせ」を再現するのは残念ながら不可能である。

そこで、現代版「ラスベガスをぶっつぶせ」を再現できないか調査してみた。ちなみ私はギャンブル狂でもなんでもないのであしからず。あくまで授業の応用です。

候補になり得たのは「ビデオポーカー」というマシン。それ以外のラスベガスにあるゲームはハウス側の利益が大きすぎて話にならず断念。

http://www.vpfree2.com/casinos/by-region/las-vegas.html

こちらのサイトに各種ビデオポーカーのペイアウト率と設置店の記載がある。ペイアウト率100%以上ということは、即ちパーフェクトにプレイしながら長期的に確率が収束していけば、必ずプラスになるということである。

しかし、高ペイアウト率のマシンはとことん低予算マシンとなっており、最高のペイアウト率101.6%の5セントマシンをひーひー言いながら一日5,000回プレイしたとして、5セント×5(5枚掛け)×500×1.6%でなんとビックリ!平均一日20ドルの儲けにしかならない。これでは仕事上がりの一杯もままならない。

そこで趣向を変え、プレイすることでもらえるポイントを考慮してそれでトータル100%を超えないだろうかと考えることに。そこで目を付けたのはラスベガス最大のエンターテインメントグループMGM。ここはスロットクラブへの加入でコンプボーナス(食事など)が消費額の0.1%分、プレイポイントボーナス0.1%分、HGSというポイントが0.033%分(概算)で付く。さらに、最高のメンバーシップNoirとなれば、それぞれのボーナスが×1.4倍になる太っ腹ぶりである。

MGMグループが設置する最もペイアウトの良い台はJB9/6という機種で99.54%のペイアウト率。そこでNoirメンバーだったとしてトータルどの程度のペイアウトになるのか計算してみることに。

99.54%+(0.1%+0.1%+0.033%)×1.4=99.862%

やっぱりダメでした。確率が長期的に収束すれば確実に損します。さすがにうまくできている。

今度はまた目標を変え、多少損が出ることは目をつむってゼロの状態からMGM最高のステータスNoirを目指してみるのはどうだろうかと考えてみる。NoirになればMGM系列のホテルでショッピングが30%割引になるほか、ほぼ全ての行列をカットでき、さらにはホテルのスイートに無料で泊まれたり、空港からの送迎があったり、ラウンジが使用できたりとVIPサービスが盛りだくさんなのである。そこで得意のモンテカルロシミュレーションを駆使してNoirステータス獲得のためのシミュレーションをしてみることにした。計算は損が最少、かかる時間が短く、そしてボラティリティができるだけ小さくなるようにJB9/6の1ドルかけ10ラインをベースにした。100ドルかけの機種ならすぐに達成できるが、ボラティリティが高くなりすぎてしまい、よほどのハイローラーでなければ大損の危険があって難しい。ある程度回数をこなして確率を収束させる必要があるのである。

【前提条件】

1.    Noir達成のために必要なTierクレジットを推定100万とする。(Noirはインビテーションオンリーだが、ネットの情報を総合するとそのあたりが妥当)ただし、途中ステータスが上がっていくなかでTierクレジットの獲得にボーナスが付くため、それを考慮し実質79万Tierクレジットの獲得でNoirが獲得できることとする。

2.    10ドルの消費で1Tierクレジットを獲得する。

3.    ビデオポーカーのボラティリティ(標準偏差)は

http://wizardofodds.com/games/video-poker/appendix/3/

を参考にして計算する。

4.    現金と同等の価値を持つ各種ポイントはシンプルに収入として計算する。各Tierボーナスも考慮する。

5.    モンテカルロシミュレーションにはExcel用アドオンの「@risk」を使用する。

6.    一度のミスもないと仮定する(Winpokerというアプリがあれば100%パーフェクトにプレイすることが可能)。

7.    1時間のプレイで500ハンドプレイできるものとする。

上記条件を基にモンテカルロシミュレーションを1,000回回して得られたのが以下の結果である。

平均収入: $-1311.52 (理論値$-1309.59)

儲かる確率: 45.7%

$5,000以上儲かる確率: 30.1%

$10,000以上儲かる確率: 17.5%

$5,000以上損する確率: 38.1%

$10,000以上損する確率: 23.7%

取得にかかる時間=トータル158,000ハンド÷1時間500ハンド=316時間

一番損とボラティリティが少なくなる方法を持ってしても$10,000以上損する確率が23.7%もある。そして316時間ミスなくプレイしなければならない。寝ずに頑張ったとしても13日と6時間かかる。2週間の旅行ではほぼ不可能だ。$100かけマシン×10ラインであればたったの3時間余りで達成できるが、標準偏差が$121,238.7という恐ろしい数字になり、$100,000以上(1千万円以上!)の損が出る可能性が20.8%もある。

平均の$-1311.52で最高のホテルの最高のステータスが獲得できると考えれば、よくラスベガスに行くかたであれば十分元が取れるほどのサービスが受けられることで間違いない。ただし、予算が$10,000程度ではあっさり溶けてグッバイベガスとなる可能性がかなり高い。また、一人で頑張ることを仮定すると最低1か月程度は滞在しないといけない上に、ポイントは1年に1回リセットがかかる。

いかにNoir獲得が難しいか理解いただけただろうか。多分途中で多くの人が面倒になって読むのをやめていると思う。しかし、どうしても世界最大のカジノグループで上位0.1%と言われるハイローラーNoirの称号を獲得し、額縁に飾りたいという人もいるだろう。そんな人のためへの攻略を考えてみた。

1.    ローローラー(一般人)向け: 一般人にはどうやっても無理です。ありがとうございました。

2.    ミドルローラー(そこそこ富裕層)向け: 予算は最低$30,000用意すること。友人や奥様と2人で行って同じアカウントのカードを2枚発行してもらい、ポイントを合算する。2週間の旅行で最低1日12時間プレイする。ご飯は全部コンプで1日1食。その他娯楽は一切禁止。ストイックに自分と戦い続けること。

3.    ハイローラー(超金持ち)向け: 予算は最低$300,000用意し、一般フロアに目もくれずハイリミットルームに直行すること。3時間まったりマティーニを楽しみながらエンジョイすること。

ギャンブルも確率論で考えてみるとなかなか奥が深いものである。では、そろそろ宿題やることにします。。時間使いすぎた。

1

 

計算の残骸。

Oculus初体験

Oculus初体験

IMG_8957

今週のシネマスクールの授業は、FOXのスタジオでメディアの将来についての集中講義。実際に学生が写真のOculusを体験して未来を実感した。簡単に説明すると眼鏡になっている部分から映像が見え、センサーによって頭を動かすことで映像が合わせて動く。デモでは森の中で自由に周囲を見渡すことができた。

没入感が高く、デモは非常によくできているのだが、正直この手のものは昔からある。任天堂のバーチャルボーイに始まり、最近ではソニーのHMDなど。5年くらい前には、頭を動かすと映像も動くタイプのゲームと連動したOculusにそっくりの商品を秋葉原で見たことがある。要は特別な技術なんて大して無いのである。それがプロトタイプから2年やそこらでFacebookに20億ドルで買収されたのだからすごい。

では何が特別だったのか。肝心要はマーケティングだったと私は思う。Kick Starterでクラウドファンディングというニュース性の高い資金調達に始まり、おばあちゃんや子供が付けて驚く様子の動画が共有されることで「一度試してみたい!」と思わせるワクワク感、そして350ドルという手が届きそうな割安感。これらが一気に広まった理由だろう。ちなみにOculusは元々USCの研究所のプロジェクトが元になっている。そして、タイミング。これらマーケティングのピースが揃うためには、10年前よりも今がベターだったのは間違いないだろう。

ゲーム界の巨人、横井軍平氏の言葉で「枯れた技術の水平思考」という言葉がある。要は、すでにある技術を繋げて新しいものが作れないか、ということ。任天堂のWiiなどはその典型例であろう。そして、ヘッドマウントディスプレイがブレイクスルーするきっかけとなったこのOculus。その横井軍平氏が手掛けたヘッドマウントディスプレイの先駆け、バーチャルボーイが今から20年も前に世に出ていたとは、何とも皮肉な話である。

メキシカン料理

メキシカン料理

以前ブログで今後日本で流行りそうなアメリカで流行っているものとしてボバという大粒タピオカ入りの飲み物を挙げたが、今回は食べ物について。本日「Tacos por favor」という有名なタコス屋に行ったのだが、これがとっても美味しい。しかも安い。タコスは肉と野菜を包んだ簡素な食べ物なので、安くすることができるのだろう。

こちらでメキシカンのチェーンと言えばTacobellとChipotleが有名。前者はより万人向けのコストパフォーマンスの高いメキシカンを提供しており、後者はヘルシー志向、おしゃれ志向の若者が殺到している。Chipotleはファストフードにも関わらず一食10ドルくらいして結構お高め。それでも昼間にはいつも行列だ。

一応Tacobellは以前日本に上陸して失敗しているのだが、数日前の日本の記事で「再上陸があるのでは?」という内容のものがあった。ちょっとこちらと情報格差があるので触れておくと、実はかなり近い時期に日本に上陸するということが規定路線になっている。マーケティングさえうまくやれば昨今のヘルシー志向とマッチして売れるんではないだろうか。

日本でメキシカンというととんがり帽子を被ったヒゲのおじさんが派手な衣装にマラカスを持って陽気にドンタ○スと歌っているようなイメージ(かなり間違った先入観)しかなく、かなり馴染みが薄い。でもそのフレッシュさとピリッと刺激的なスパイス、食べた後の健康になった感は、数回経験しさえすれば虜になること間違いなしである。ということで、日本流行予想第二弾はメキシカンなのでした。

サンダンス映画祭その2

サンダンス映画祭その2

ただいまユタからの帰り道。夜はシネマスクールの授業があるのだが、教授がサンダンス映画祭に参加中のため今日の授業は映画鑑賞らしい。結局6本映画を観て帰ってまた授業で映画を観るというなかなか映画漬けの日々である。

ユタのパークシティというところのロッジを数十人で借りて数日過ごしたのだが、なかなかいいところであった。映画祭へのアクセスには無料のシャトルバスがあるし、すぐそこは雪山がありスキー、スノーボードも楽しめる。映画祭の期間中は多数のスポンサー企業ブースが街中に溢れ、無料でスナックなお土産を配っていたり、お酒までタダで飲めたりする。町はボストンを木で作り変えたような可愛い街並みで、映画祭がなくとも訪れる価値は十分にあるだろう。タクシーの運ちゃん情報によれば少し前までは2つしかホテルがなかったそうだが、今は観光地開発が進んで20以上のホテルがあるとのこと。

ところで、サンダンス映画祭で一番大変なのが映画チケットの確保である。初日朝6時にBoxofficeで並んだもののほとんどの映画チケットが売り切れていて途方に暮れた。高額なパッケージで購入する客の分で通常販売分はその多くが売り切れてしまうのだ。しかしチケットがなかったとしてもあきらめるのはまだ早い。以下チケット確保の方法をまとめてみた。

1.Waitlistを狙う

映画上映の2時間前にWaitlist(補欠分)の応募がネットで始まる。数秒で埋まってしまうため回線速度が問われるが、朝9時に上映がある映画などは応募が朝7時開始なので、早起きできれば大抵Waitlistに入ることができる。Waitlistとはいえ、運営側もせっかく映画館に足を運んでくれた方を追い返すのは忍びないのだろう。Waitlistに入れた映画は全て観ることができた。

2.Waitlistに入れなくてもとりあえず行ってみる

Waitlistに漏れたとしても、案外Waitlist入りして来ない人が結構いたりするのでとりあえず行ってみると入れたりする。超人気の映画はさすがに厳しいだろうが、それ以外はかなりの高確率で入れるんではなかろうか。

3.ダフ屋

映画館の前でチケットを売りさばいている人がたまにいるので、そこから買ってもいいかもしれない。自己責任で。

サンダンス映画祭その1

サンダンス映画祭その1

BEA(Business of Entertainment Association)のイベントでただいまユタ州で催されているサンダンス映画祭に参加中。こういったイベントがあること自体USCらしい。近くでソルトレイクシティーオリンピックが以前開催されたこともあり、結構寒くて友人の一人が風邪を引いてしまった。

このサンダンス映画祭は元々「明日に向かって撃て!」や「スティング」などで有名な2枚目俳優のロバート・レッドフォードが小規模に始めたものであったが、現在は全米最大規模の映画祭となっており、映画関係者が多数やってくる。友人がニコール・キッドマンに近所のバーで会ってはしゃいでいた。インディペンデント系の映画製作者は通常こういった映画祭で映画会社にピッチ(プレゼンテーション)をして製作資金を調達する習慣がある。6大スタジオのシステム外にいる彼らにとっては、資金と流通網を同時に獲得する上でまたとない機会なのだ。

昨日は計3本の映画を鑑賞。ちょっと感想を書き留めておきたい。スタジオ映画とは違って枠にとらわれない作品ばかりでなかなか面白い。ストーリーが面白ければ予算規模は少なくともいいものが作れるということを再確認できた。

1.The Bronze

今年の映画祭でも人気の1本。オリンピックで銅メダルを獲得した女性体操選手がその後コーチとして成長していく様子を描いている。とにかく見どころはこの主人公の自己中心的な破天荒ぶりである。かなり衝撃的なシーンが多く、その度に会場は沸きに沸いた。そんな雰囲気を運良く監督の3つ隣くらいの席で味わうことができたのだが、この監督、なかなか若い。30後半くらいだろうか。是非今後もいい作品を世の中に出してビッグになってほしいものである。

2.Christmas Again

こちらは純文学的な作品で、クリスマスツリーを売る男性とその日常、人間関係を描いた映画である。あまりに何も起きない映画なので半分くらい寝てしまった。開始10分くらいで寝てしまい、しばらく経って起きた時に焦って友人に「何か展開あった?」と聞いたところ「なんにも起きていない」との返事。最後までそんな調子で映画が終わった時には思わず友人と顔を見合わせる始末。純文学好きの人にはいいかもしれないが、それ以外の人にはあまりおススメしない。

3.Wild Tales

6つのショートストーリーで構成されており、全てのストーリーが「復讐」を題材にしているちょっぴり怖い作品。とはいえユーモアに溢れており、ゾッとするシーンこそあれ喜劇を観ているようでなかなか面白い。アカデミー賞へのノミネート作品ということで、日本でも近い将来見られるようになるのではないだろうか。アルゼンチンで撮影がおこなわれており、言語はスペイン語。15ドル出して観る価値は十分あるだろう。

この映画祭のもう一つの魅力は他の観客との一体感だろう。映画館は300席以上ある場合障害者の方のために通路を広げなければいけない規定があり、新しいシネコンなどは大体シアターあたり299席となっている。恐らくサンダンス映画祭で使用されているシアターは昔に建てられたもののため席が数千席あるものもあり、劇を観ているような雰囲気に近い。その2に続く(多分)。