PRIME

PRIME

以前から何回か紹介しているが、USC Marshallの目玉クラスの一つで、「PRIME」と呼ばれるクラスがある。5,6人の学生が各国で問題を抱えた企業をそれぞれ担当し、コンサルティングをしようというプロジェクトである。

私はペルーにある某ホテルチェーンを担当。デジタルマーケティング(インターネット上のマーケティング)をどのように活用して売上利益に貢献させていけばいいかというのがこの企業の課題。以前の会社でデジタルマーケティングに散々お金を使ってきているので、チームを引っ張らないといけない立場なのだが、これが実は結構楽しい。自分の知識を人に教えるというのは楽しいものだ。

デジタルマーケティングの基本はとっても簡単。新規客の獲得単価と、新規客一人あたりに得られる利益を比較して、利益の出る広告に全部出稿すればいい。理論上出したら出しただけ儲かる広告があるのなら、予算で切って考えるのはナンセンスだ。今は獲得単価の目安も広告代理店に聞けば大体分かってしまうので、しっかりデータを把握できていれば、割と簡単に出稿すべきか否か判断できる。とはいえ、結局新規客一人あたりに得られる利益というところが曲者で、ここがネックになってあまりボリュームの取れない細かな広告出稿が中心になりがち。

そこで新規客一人あたりに得られる利益を高めるため、何度もリピートしてもらう必要がある。もちろんホテルのサービスが一番なのだが、デジタルマーケティングでできることと言えば、「ソーシャルメディア」の活用がある。

フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどを効果的に使って一度来てくれたお客様にKeep in touch(接点を持つ)することで、効果は見えづらいがリピート率は高まるのだ。この分野で特に優れているのがホテルチェーンの「フォーシーズンズ」。メジャーなソーシャルメディアは全て網羅し、定期的に魅力的な写真やらをアップしてググッお客様の心をつかんで離さない。

そんな形で他のホテルの良さそうな点をピックアップしつつ、基本的なデジタルマーケティングの内容を抑えた形で教授たちに向けた一回目のプレゼンテーションが終了。ソーシャルメディアのところはやはり世代が違うためか教授達にはピンとこなかった様子。うまいこと最新のトレンドを噛み砕いて説明するのは難しいものがある。

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