Expectation

Expectation

某公益法人向けに書いていたレポートが終わったのでほっと一息。今日はこれからUSCにまたスティーブ・バルマー氏がやってくるので話しを聞きにに行く予定。バルマー氏はお子さんがUSCに通っていることもあってかどうやらUSCが好きらしい。先日行ったGame Developer’s Conferenceの話によれば、マイクロソフトは将来的にWindows、Xbox、Windows Phone、最近話題のHoloLensなどをAPIで統合していく計画のようで、そのあたりのゲームの面白い話が聞ければいいのだが、さすがにもうバルマー氏は退社しているので知らないだろうか。

こちらに留学してきて本当に様々なことを学んだが、一つ学びとして大きかったのが、全てのサービスの価値は「Expectation」に基づいているということである。シネマスクールの講義を聞いていて良く語られたのが、「Meet expectation」「Exceed expectation」という言葉である。

人は常日頃から自分の常識の中で生活している。何かサービスを受ける時、あるいは映画を観に行く時、気づかない間に自分の中で内容を予想し、期待値をセットしている。それを実際のサービスが上回ると「良かった」となり、下回ると「酷かった」となるわけである。例えば、ファイナルファンタジー13-2のAmazonの評価はたったの2.5/5である。これが新作のゲームだったなら、どうだろうか。「凄いグラフィックのゲームだ」とおそらく高い点数が付くだろう。ただ、ファイナルファンタジーシリーズとしてはややがっかり感があったのだろう。「想像していたのと違う。」これが低評価に繋がるのである。結果を出せば出すほど次回の「Expectation」は上がっていく。EYのコンサルティング部門が提唱している指標でBrand Integrity(BI) = Experience / Expectationというものがある。期待値を上回り続けることで、真のブランドであると認知されるわけだ。実に分かりやすい。

ここでExperience / Expectationがある一定値を超えた場合には、「驚き」や「感動」といった効果をもたらす。人は感動すると、誰かに話したくなる生き物である。それは口コミで広がり、素晴らしいサービスやコンテンツとして認知されることになる。例えばZapposというオンライン靴販売の会社は超手厚い電話でのカスタマーサポートが「驚き」や「感動」をもたらし、かけた費用以上に宣伝効果を獲得できている。

これは仕事をする中でも言えることだ。常に会社やチームからの要求の期待値を超える仕事をすることで、自分への信頼は高まる。その繰り返しだろう。たまに「驚き」「感動」レベルの仕事を織り交ぜることで、さらに信頼を高めることができるかもしれない。

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