Category Archives: MBA

ベスト・フレンズ・ウエディング

ベスト・フレンズ・ウエディング

ただいま友人の結婚式から帰宅途中。週末授業の合間を縫ってグアムまで行くかなりタイトなスケジュールになったが、本当に行って良かった。以前ハワイで私が式を挙げた際にも来てくれた、本当に仲の良い高校からの友人である。その友人と家族が幸せいっぱいになっているのを見るのは、自分のことのように嬉しい。

日本から仲の良い3人も参加し、久々に本当に楽しい旅となった。本当に気の置けない友人というのは、どんなに友達作りがうまい人だったとしても、きっと数人しかいないだろう。この4人は、これからも変わることのない、ずっと一番の友人たちなんだろうなーと思う。運よくそんな友達ができたことに感謝したい。5人それぞれ、全く違う道に進んでいるのも面白い。先生、ラーメン屋、不動産、銀行、学生。MBAはいろんな業界から人を集めて多様性をうたっているが、人工的に多様性を追求しなくとも、これほど人の個性というのは色濃く人生に表れるものなのか、と思い嬉しくなるのであった。

なにはともあれ、本当に結婚おめでとう!末永くお幸せに。死ぬまでよろしく!

アクティビジョン・ブリザードのCFOが来校

アクティビジョン・ブリザードのCFOが来校

今週火曜日のことになるが、アクティビジョン・ブリザードのCFOがUSCに来校。色々と話を聞かせていただいた。アクティビジョン・ブリザードはアクティビジョンとブリザードの持ち株会社であり、実質世界最大のゲームソフトメーカーである。

面白かったのは、日本のゲーム会社と全く考え方が異なっているということ。日本のゲーム会社、特にモバイルゲームの世界では「アジアを制する者が世界を制する」といった風潮が強いが、あくまで全体のシェアを考えた場合現状は北米5、欧州4、アジア1という割合であり、実はプライオリティがそこまで高いわけではないのである。

そして確実に今後伸びていくであろうモバイル分野について、実はほとんど手を入れていない。彼はモバイルゲームの分野を「レッドオーシャン」であると表現していた。今は参入障壁が低すぎるため、競争が激しく厳しい市場だと見ているようだ。そして、ユーザーエクスペリエンスの観点からいっても同じゲーム体験を与えられるプラットフォームではないということも参入しない一つの理由だという。

おそらくモバイルゲームの開発費が高騰し、多くの会社が撤退もしくは手が出しづらくなったころからが、彼らが本格的に参入するタイミングなのではないだろうか。

日本市場についても聞いてみたが、やはりデザイン面などからかなり厳しい市場だと見ているようだ。日本のゲーム業界のますますの孤立化は避けられないだろう。

ボストン

ボストン

先週末はインダストリーナイトという、複数の会社とのパーティーの後、翌日明朝にボストンに発つという過密スケジュール。かなり多くのゲーム会社の方々と話ができて色々と収穫があったが、改めて自分のやりたいことに対して自問自答することになった週末でもあった。

ある分野にフォーカスしているということは、強みでもある。もちろんその分野では何を質問されても答えられるし、かなりレアな人材ということにもなる。一方、ピタッと当てはまるポストは極端に限られる。タイミングよく募集がなければ、とりあえず引き続き連絡を取りましょうね、ポストが空いたら連絡します、という感じになってしまう。そしてそういったポストは、今から来年5月の卒業まで待ってくれるタイプのポストではない。卒業直前でばったり都合のよいポジションに出会えるかどうか、かなり運の要素に左右されてしまうことになるのだ。人生をただ運にゆだねるわけにもいかないので、オプションBも考える必要が出てくる。ウーム、なかなか悩ましい。

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こちらボストンから帰る前にクインシーマーケットに寄ったので記念に写真を撮る。実は2年くらい前にも来たことがある。

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写真が下手なのであまり雰囲気は伝わらないが、観光でボストンに訪れた際は是非お立ち寄りいただきたい、なかなか雰囲気のいいところである。

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お店で見つけたかわいいイヤホンのパッケージ。なかなかセンスがあってクリエイティブだなーと思う。

という感じでなかなか悩ましい今日この頃。

インターナショナルミキサー&その他

インターナショナルミキサー&その他

昨日は各国の学生がそれぞれ地域ごとにブースを構え、料理を振る舞うインターナショナルミキサーが開催された。日本ブースは500個もの餃子を用意したものの、2時間ほどで大体捌けてなかなか好評だったようだ。今年は1年生が4人もいるので心強い。この調子で安定した人数が入って来てくれれば、より卒業生ネットワークも強いものになるだろう。

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今日は夜にインダストリーナイトというイベントがあり、Riot、ブリザード、EA、ワーナーブラザーズなどのエンタメ企業が勢ぞろい。ビール片手に色々とお話が聞けるので楽しみだ。明日朝からはボストンでキャリアフォーラム。就職活動関連のイベントが目白押しである。

最近エンターテインメントの授業を受けていて教授がよく話すのは、「MEET EXPECTATION」という言葉。どんな大作の映画でも、内容が人々の期待に応えられなければ評価は著しく低くなってしまう。逆に、大したことない映画でも、全然期待しないで観に行った映画がまぁまぁ良かったりすると、評価は「大作だけど微妙」な映画よりも良くなったりする。そして、そのEXPECTATIONを大きく超えた時、「感動」とか「驚き」を伴って一気に口コミやらで波及していくのだろうと思う。ゲームも同じことである、というかエンターテインメントは全て同じなのではないだろうか。目先の利益ではなく、そういったお客様目線での価値観を共有して妥協なく仕事できるようなところで働きたいなー、と思うのであった。

Feature Film Financing and the Studio System その9

Feature Film Financing and the Studio System その9

昨日のファイナンスの授業は色々と謎が解けた有意義な授業であった。特にSlate Financingという手法はこちらのゲーム業界でも使われているそうで、これがアメリカで莫大な予算をかけたゲームが生まれる一因になっているようなのである。

簡単に説明すると、あるタイトルについて製作予算の50%をFinancial Entityが負担し、スタジオ側のディストリビューションコスト8-12%をトップオフした後にタイトルのキャッシュフローでマーケティングコストを返済し、その後残りの利益がスタジオ側とFinancial Entity側で配分される仕組みである。

Financial Entityの中身であるが、まずEquityとしてヘッジファンドもしくはプライベートエクイティが資金を注入、足りない部分をJPモルガンやメリルリンチなどの大手金融から借金、さらに残りをMezzaning Financingというちょっぴり割高な方法で借り入れるようだ。Equityとはつまり映画の権利の一部を持つことになるので、一定の期間を経たあとにスタジオ側が買い取ることになる。日本での製作委員会方式と違って、純粋に金銭的な利益を目的とした「投資」ということになる。

収益予測にはモンテカルロ・シミュレーションを用い、できるだけ多くのゲームないしは映画に出資をすることでリスクを分散させる。ゲームも映画もギャンブルの要素が大きいので1本だけだと大赤字になってしまうことが多々あるが、そこを数でカバーしようというわけである。

ゲームは映画よりも難しく成立しづらいとのこと。でも何とかしてこの仕組みを持ってこれなければ日本のゲームの将来はないな、と思う。ファイナンスとマーケティング。この二つが大規模コンテンツのキーになってくるのは、間違いないのだ。

Feature Film Financing and the Studio System その8

Feature Film Financing and the Studio System その8

スタジオが製作した映画の広告は100億円以上のコストがかかることがザラであるが、どんなにケチっても最低6億円かかるらしい。というのも、プロモーション内容のFIXに結構な時間がかかり、その時間をトータルして6億円くらいのコストになってしまうらしいのだ。いやはや、想像もつかないとんでもない話である。Identify AudienceとHow to reachが重要とのこと。意外だったのは、Trailor(PV)を作る費用は数百万~数千万円程度とのことで案外大したことはないということ。ここはゲームのPVと大差はない。

広告の開始時期については、公開の2~3週間前からが基本。トランスフォーマーのような超大作映画のみ2か月前から開始するとのこと。ただし、6か月前からTrackingといってムービーの知名度、どのムービーがファーストチョイスになるか、どうやって映画を知ったかなどを定期的にチェックするとのこと。競争相手に負けないように広告を投入していくことになる。基本的に映画は女性主導で観に行く場合が多いそうで、Trackingの結果男性の評価が高くても安心は禁物。逆に女性の評価が高いものは男性の評価が低くても結果的に女性に連れ出されて観に行くことが多いそうだ。

続いて試写会について。試写にはいろんな目的があるが、メインは映画のチューニングをするためらしい。いい監督は試写に多く行ってダメなところをFIXするんだそうだ。リチャード・ギア主演のOffice & Gentlemanという映画では、リチャード・ギアが苦労して石を運ぶシーンを入れたところ、試写におけるレーティングがなんと62→96までアップしたそうだ。人は主人公がどん底から這い上がるところが好きだったりするものである。

こうしていろんな過程を経て公開に至るわけであるが、公開時にコケるともう挽回のチャンスはない。また、近年はソーシャルメディアで情報を共有するよう時代になったので、評価の低い映画は簡単に淘汰されてしまうとのこと。なかなかに厳しい世界である。

余談になるが、映画業界における技術と広告、2つのパラドックスについて。CG技術の発達でエキストラをCGで合成できるようになったりコスト削減につながる部分があるものの、逆にできることが増えて結局コストが上がってしまっているのが現状らしい。広告についても、インターネットの登場で特定のターゲットにリーチできる方法が増えたものの、結局広告はなにがどう影響するのか分からないので、他の広告も今まで通り実施しており結局コスト増になっているだけのようだ。なかなかうまくいかないもんである。

アメリカにおけるテレビドラマ製作の流れ

アメリカにおけるテレビドラマ製作の流れ

こちらのテレビ業界のことも授業を通じて分かってきたので一旦まとめ。FXテレビのトップから直接授業が受けられるのはUSCならではである。ちなみに、私は日本のテレビ業界のことは全然知らないのであしからず。

1.脚本家などからの企画プレゼンテーション(ピッチ)がスタジオエグゼクティブ向けにおこなわれる。

2.スタジオエグゼクティブがどの企画を通すべきか判断し、Goが出たものに関してPilot(サンプルで3~4話)の製作がおこなわれる。

3.Pilotをテストして、観客の受けが良ければ10話分(1シーズン)の製作がおこなわれる。

4.その後1シーズン目の視聴率が良ければ、追加90話分の製作が決定する。(10/90と言われる仕組み)

アメリカのテレビドラマは映画ほどではないものの、一話3~4億円もの製作費がかかるそうで、スマートフォンのかなりハイスペックなゲームが1話につき1本作れてしまう計算である。それだけのリスクをスタジオが一手に引き受けるのは大変なので、MVPD(Multiple Channel Video Distributor)と呼ばれる配信会社(AT&Tなど)が初期の段階で一部負担することになる。スタジオがメーカーとするならば、MVPDは小売業者と言えるだろう。足りない部分はDeficit Financingといって社内外からファイナンスすることになる。スタジオはDeficit Financing分をDVD販売や海外へのライセンス、その他流通チャンネルからの利益でまかなうことになる。

授業を受けていて思うのは、日本のテレビ業界は非常にいびつであるということ。一部のキー局が電波を独占している状況は、健全な競争とは言い難いだろう。ただ、その絶対的な地位もインターネット、デジタルビデオレコーダーの登場によって崩れつつある。広告収入に頼ったビジネスモデルはやがて衰退していくだろう。その時、Netflixのような新しく効率的なサービスに対してキー局がどうやって競争をしていくことになるのか、今後注視していきたい。

中間試験が終了

中間試験が終了

昨日で試験も一段落し、友人とコリアンBBQで祝杯。授業は今期からエンターテインメント業界のものを中心に受講しているため、勉強もなかなかはかどる。

特に、コンテンツ制作の仕組みは日本と全く違っていて興味深い。アメリカではCCAなどの巨大なエージェントが存在し、プロデューサー、ディレクター、脚本家、俳優などの企業相手の交渉を一手に担っている。日本ではもちろん俳優や女優は事務所に所属し、事務所が交渉をおこなうのだと思うが、プロデューサーなどがそういったところに所属しているという話は聞かない。市場が巨大になればなるほど、分業が進んで効率化していくといったところだろうか。ふむ。

ブリザード・エンターテインメント社長宅に遊びに行くの巻

ブリザード・エンターテインメント社長宅に遊びに行くの巻

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昨日はブリザード・エンターテインメントに勤める友人ランディの誕生日会がブリザード・エンターテインメント社長宅で催されるとのことで招待され、遊びに行くことに。予想はしていたものの想像を超える大邸宅にびっくり!ニューポートというビーチのそばにあるのだが、中世のお城のような家であった。

集まったのは私を除いて皆ブリザードの社員。10人ほどのこじんまりしたパーティだったが、皆いい人ばかりでブリザードの社風の良さを感じる。社長はビートルズが大好きだそうでビートルズ関連の楽譜や本がたくさん。これは仲良くなれそうである。

当初アニメ好きランディの持ってきたアニメコレクションの中から上映がおこなわれる予定であったが、その場に「るろうに剣心」好きが2名いたことからなぜか「るろうに剣心」の実写版映画をみんなで鑑賞することに。特に社長の奥さまが気に入ったようで、次回作はいつ観れるのか確認していてちょっと面白かった。次はラピュタの上映会ということで、タイミングが合って行けたら嬉しいな、と思う。日本のコンテンツが浸透していることが素直に嬉しい。

ブリザード・エンターテインメントは多くの人が世界一に挙げるゲーム会社だ。日本だったらあり得ないシチュエーションだし、完全に緊張して粗相がないようにビクビクしながら下手に言葉も発することのできないような状況であるが、ここはアメリカ。どんなにハイソサエティーの人とでも気さくに話せる文化であるのは嬉しいことである。もっともっとネットワーキングに励んでいろんな人と仲良くなれたらなー、と思う。

一年生

一年生

今年の日本人一年生は4人と、去年より1人増、一昨年より3人増といい感じに増えてきている。去年の私たちがそうであったようにかなり授業がしんどいようで、ゾンビのような顔をして歩いているのを見るとなんだか気の毒になる。

ブリザードの友人で卒業生のアンドリューが昔こんなことを言っていたのを思いだす。

「1学期目はスーパーハードだけど、1番楽しかったのも1学期目かな。」

1学期目は全てが新しい経験で、授業についていくことすら大変。毎日のように課題の締め切りがあって、かつパーティも全参加していたので寝る間もないくらいハードだった。でも、本当に刺激的で楽しい毎日だったなーと改めて思う。

今は授業は選択制になり、友人とは別々に授業を受けるようになった。授業はより学びたい内容が学べるようになって、授業が楽しくなってきた。ただ、もっとできるはず。1学期目のあの追い込みかたを考えれば、もっとできるはずだと思う。10以上のクラブに参加しているが、MBAのクラブ活動は案外ゆるかったりする。もっと自分で色々とできることを探して、将来の糧にしていきたいなーと改めて思うのであった。

昨日は以前の取引先の方がいらっしゃったので食事。無事私が紹介したアメリカのゲーム会社2社と取引きが始まったとのこと。良かった良かった。よし、今期はもっとネットワーキングに精を出すことにしよう。