MBA的ソーシャルゲーム考② 広告用語編

MBA的ソーシャルゲーム考② 広告用語編

今回は第2回ということで、ソーシャルゲーム、オンラインゲーム運営における広告用語編。前回KPI編はこちら

基本的に広告代理店は人気の高い枠と低い枠を抱き合わせで販売してくると思ったほうがいい。向こうも付き合いがあるので枠の仕入れ先にもいい顔をする必要があるのだ。そのために、常にCPA=顧客一人当たりの獲得単価、がいくらであったのか計算して、元が取れる広告だったのかどうか確認し、変な広告を掴まされないように気をつける必要がある。

以下ネット広告に焦点を当てた用語だけ押さえておけば、広告代理店と話をする時に困ることはないだろう。オフライン(ネット以外のTV、雑誌、新聞、ラジオなど)の広告については費用対効果の計算が非常に難しい。感覚値から言えば、ソーシャルゲーム、オンラインゲームのプロモーションにおいて、CM以外でペイできるオフライン広告はほぼ無いと断言してしまってもいいだろう。

もちろん、無料でできるパブリシティ活動(メディア向けにプレスリリースを配信したり、今度こんなん出すから、こんなイベントやるからこの紙面の○ページくださいよーという活動)は時間に余裕さえあれば雑誌等も積極的にやっていい。TVパブリシティ(お願いランキングなどのTV番組中で扱ってもらう活動)は基本代理店を挟むのでお金がかかるが、CMと比較すると割安だったりする場合がある。

・CPA
<読み方>シーピーエー、獲得単価など
<意味>お客様一人当たりの獲得単価
<使い方>「ちょっとこのCPAでは次回は同じ広告出せませんね〜」「お!○○CPA安いじゃん!」

・imp
<読み方>インプレッション数、インプレッション、インプなど
<意味>広告ののべ表示回数。有力サイトではimp数での販売が多い。(例)10,000,000imp 1,000,000円 imp単価0.1円
<使い方>「imp数は多くてもページ下の端っこのほうにバナーあるから全然クリックされてませんよ!」

・CPC
<読み方>クリック単価、シーピーシーなど
<意味>バナー広告のクリック単価
<使い方>「クリック単価200円かーちょっと高いですね」「ここのバナー面積大きいからかCPCにすると案外安いっすね」

・CTR
<読み方>クリック率、シーティーアールなど
<意味>バナー広告のクリック率
<使い方>「CTRはクリエイティブ次第」「これクリック率高いけど間違ってクリックしてる人多いんじゃね?」

・CVR
<読み方>コンバージョン率、コンバージョン、コンバージョンレート、シーブイアールなど
<意味>公式サイトに来てからゲームに入会する割合%
<使い方>「バナーと公式サイトのクリエイティブにギャップがあるからコンバージョン悪いんですかねー」「この時間はサーバー落ちてたんでCVR0%です」

・純広告
<読み方>ジュンコウコク、ジュンコーなど
<意味>特定のサイトの特定のバナー枠を指名買いする広告のこと。imp単価で売るものが多い
<使い方>「ジュンコーはCPA高いんで今後は出せません」「お!○○のジュンコー安いじゃん!」

・リスティング(SEM)
<読み方>リスティング、セスイーエム
<意味>Googleとかヤフーで検索すると上とか右に出てくる”スポンサーサイト”と書いてあるうざいやつ。クリック単価売りで日夜入札がおこなわれる。
高い金額で入札するほど出やすくなる
<使い方>「”サッカー ゲーム”の検索ワードで入札しときますね」

・アフィリエイト
<読み方>アフィリエイト、アフィリ、アフィ
<意味>アフィリエイト会社の提携サイトのネットワーク内に出す広告。提携サイトはimp売りができないようなプチサイトが多い。
メジャーなアフィリエイト会社は3社くらい。CPA売り、クリック単価売りがあるがCPA売りがメイン。
CPAを指定できるので最もリスクが低く、CPAも最も安くなる場合が多い。サイト拒否指定をしないと変なサイトに広告が出ることがある。
<使い方>「ちょっとアフィリの単価上げてみて提携サイト増やします」「アフィリエイトは安いよね〜」

・ネットワーク広告
<読み方>ネットワークコウコク、アドネットワーク、アド○○、
<意味>クリック単価売りのみのアフィリエイト。高級なアフィリ。
アフィリエイトの単価が安め安定で焦った広告代理店が、サービスの名前変えれば値段上げても気づかれないんじゃね?と産みだした悪いやつ。アフィリエイトだけでカバーできないサイトがあるので出さざるを得ない。リタゲなどの新機能もある。
<使い方>「アフィリとネットワーク広告って何が違うの?」

・リターゲティング広告
<読み方>リターゲティング、リタゲ
<意味>一度でもリンクを踏んでサイトに飛んだユーザーを延々追いかけ回し別のサイトに行っても同じ広告を表示してくるストーカー。ネットワーク広告の機能の一つ。クリック単価は高め。
<使い方>「よく見る広告でうざいと思ってたらリタゲだったのか」「リタゲうぜー」

・SEO
<読み方>エスイーオー
<意味>Googleとかヤフーで検索したときに上の方に表示されるようにする努力のこと
<使い方>「SEO対策全然やってないじゃん」「”サッカー”検索で現在3位です!SEO効果出てますね〜」

・リワード広告
<読み方>リワード
<意味>ゲームに入会したり、一定地点まで到達することでお金やポイントがもらえる広告。リワード広告でインストール数ランキングを意図的に引き上げ、自然流入を狙う方法を「ブースト(別名ランキング操作)」という。(今もあるのかな?)
<使い方>「リワードで入ったユーザーはやっぱ継続率低いなー」「もはやリワードでしか新規が取れなくなった」

・クリエイティブ
<読み方>クリエイティブ
<意味>バナーのデザインのこと
<使い方>「女の子のクリエイティブはCTR高いな〜」

◎考え方
CPAが最も重要。入会後の課金傾向などもどのサイトから入ったかで変わると主張してくる広告代理店もいるが、
信頼できるデータにするには半端ではない広告出稿をする必要があり実質不可能。
アフィリ、リスティング、SEO、ネットワーク広告がCPA低め(数百円〜千円)。ただしこれだけでは取れる会員数が限られるので、
純広告を出しても元が取れるコンテンツかどうかが成功/失敗の境目になる。

============================================================================
◎CPA計算式
クリック単価売り、インプレッション売りの広告でもCPAは計測可能。

クリック単価÷CVR=CPA
インプレッション単価÷CTR÷CVR=CPA

(例)インプレッション単価0.5円、CTR0.1%、CVR10%の場合
0.5円÷0.1%÷10%=5,000円(CPA)
============================================================================

Comments are closed.