ブリーダーズカップ

ブリーダーズカップ

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先週土曜日はサンタアニタパークでおこなわれたブリーダーズカップという世界でも1,2を争う競馬の祭典へ。何を隠そう、私は馬が好きである。小学校の頃、週末に親子で行った八景島シーパラダイスで魚には目もくれずゲームセンターのメダルを賭けるタイプの競馬ゲームに熱中。その後競馬ゲームブームもあり、ダービースタリオンが流行っていた頃になぜかマイナーなほうのウイニングポスト、クラシックロード、サラブレッドブリーダーといった競馬ゲームを遊び尽くし、中学時代3年間は馬術同好会という名の肉体労働(馬の世話)に従事。そんなこんなで、ゲームで雲の上の存在であったブリーダーズカップは夢のレースだったわけである。

ブリーダーズカップは2日間に渡っておこなわれ、おこなわれるレースの全てがG1(最高レベルのレース)というからもうお祭り状態である。特にメインレースのブリーダーズカップクラシックの盛り上がりは凄かった。1位の賞金はなんと500万ドル(5億円以上)!庶民には何の関係もない世界である。日本の競馬場と違うのは、結構おしゃれをしてスーツやドレスを着たり、かわいらしい帽子を被ったりしている人が多いこと。一方、競馬新聞とにらめっこして、なにやらやたらと書き込んでいるオジサンたちもやっぱりしっかり存在している。ギャップがなかなか面白かったりする。

さてブリーダーズカップクラシック、私は地元カリフォルニア出身のカリフォルニアクロームを応援したものの、惜しいことに僅差の3着。スタート直後に一番人気の馬があおられるなど、なかなか波乱に富んだレースとなった。ブリーダーズカップマイルではなんと日本産馬のカラコンティが優勝。カラコンティの母の父はあのサンデーサイレンスである。思えば、サンデーサイレンスはここアメリカで大活躍した名馬だった。そんな祖父の血が目覚めたのだろうか、とふと考えてみたりするのであった。

ハロウィン

ハロウィン

先週金曜はハロウィンのボランティアに参加。今回は去年のコスチューム、パワーレンジャーで参戦することに。子供たちを水鉄砲を持って追いかけまわすパワーレンジャーの姿は周囲からさぞかし怪しく見えたことであろう。この年になっても子供の気分で子供たちに混ざって遊ぶのはなかなか楽しいものがある。

夜はリトル大阪と呼ばれる地域にあるTSUJITAというラーメン屋さんへ。日本のラーメン屋の系列店のようで、個人的には一番美味しいと思うLAのラーメン屋である。本店とANNEX2つの店舗があるが、今回はANNEXへ。こちらの店舗はいわゆる二郎インスパイア系のお店であり、トッピングの量こそやや劣るものの、日本で二郎好きだった人にはたまらない。今回はつけ麺を食べることに。つけ麺はちょっと独特でこれまたなかなか美味しい。

帰りの車の中で、友人と軽く口喧嘩に。大した内容ではないのだが、自然に喧嘩できるほど仲良くなれていることが、なんだか嬉しかったりするのだった。

先輩の訪米

先輩の訪米

先週の土曜日は日本から遥々前職の先輩とその奥さまが訪米。グリフィス天文台→ファーマーズマーケット→エンデバー(残念ながらチケットの販売時間が過ぎており断念)→ビバリーヒルズ→ファザーズオフィス→サンタモニカとど定番のコースを案内した。楽しんでもらえたようで良かった。一年半前に退職したにもかかわらず、すでに部署にいる半数の社員は私の知らない人たち。それだけ変化の激しく成長著しい業界であるということだろう。是非是非今後も事業を拡大してアメリカにもじゃんじゃん進出していただきたいものである。

その晩は一年ぶり、懐かしのハロウィンパーティー。皆思い思いの変装に身を包み、楽しい週末を過ごしたのであった。といっても、そろそろ就職活動真っ盛り。学校でもその話題が増えてきた。来週末にボストンで留学生向けの巨大なキャリアフォーラムがおこなわれるのだが、ゲーム会社の出展が少ないこともあり、かつ同じ日にいくつかゲーム会社がUSCに訪問することもあって、未だにどちらに参加しようか悩み中。フーム、どうしたもんだろうか。

Feature Film Financing and the Studio System その9

Feature Film Financing and the Studio System その9

昨日のファイナンスの授業は色々と謎が解けた有意義な授業であった。特にSlate Financingという手法はこちらのゲーム業界でも使われているそうで、これがアメリカで莫大な予算をかけたゲームが生まれる一因になっているようなのである。

簡単に説明すると、あるタイトルについて製作予算の50%をFinancial Entityが負担し、スタジオ側のディストリビューションコスト8-12%をトップオフした後にタイトルのキャッシュフローでマーケティングコストを返済し、その後残りの利益がスタジオ側とFinancial Entity側で配分される仕組みである。

Financial Entityの中身であるが、まずEquityとしてヘッジファンドもしくはプライベートエクイティが資金を注入、足りない部分をJPモルガンやメリルリンチなどの大手金融から借金、さらに残りをMezzaning Financingというちょっぴり割高な方法で借り入れるようだ。Equityとはつまり映画の権利の一部を持つことになるので、一定の期間を経たあとにスタジオ側が買い取ることになる。日本での製作委員会方式と違って、純粋に金銭的な利益を目的とした「投資」ということになる。

収益予測にはモンテカルロ・シミュレーションを用い、できるだけ多くのゲームないしは映画に出資をすることでリスクを分散させる。ゲームも映画もギャンブルの要素が大きいので1本だけだと大赤字になってしまうことが多々あるが、そこを数でカバーしようというわけである。

ゲームは映画よりも難しく成立しづらいとのこと。でも何とかしてこの仕組みを持ってこれなければ日本のゲームの将来はないな、と思う。ファイナンスとマーケティング。この二つが大規模コンテンツのキーになってくるのは、間違いないのだ。

Feature Film Financing and the Studio System その8

Feature Film Financing and the Studio System その8

スタジオが製作した映画の広告は100億円以上のコストがかかることがザラであるが、どんなにケチっても最低6億円かかるらしい。というのも、プロモーション内容のFIXに結構な時間がかかり、その時間をトータルして6億円くらいのコストになってしまうらしいのだ。いやはや、想像もつかないとんでもない話である。Identify AudienceとHow to reachが重要とのこと。意外だったのは、Trailor(PV)を作る費用は数百万~数千万円程度とのことで案外大したことはないということ。ここはゲームのPVと大差はない。

広告の開始時期については、公開の2~3週間前からが基本。トランスフォーマーのような超大作映画のみ2か月前から開始するとのこと。ただし、6か月前からTrackingといってムービーの知名度、どのムービーがファーストチョイスになるか、どうやって映画を知ったかなどを定期的にチェックするとのこと。競争相手に負けないように広告を投入していくことになる。基本的に映画は女性主導で観に行く場合が多いそうで、Trackingの結果男性の評価が高くても安心は禁物。逆に女性の評価が高いものは男性の評価が低くても結果的に女性に連れ出されて観に行くことが多いそうだ。

続いて試写会について。試写にはいろんな目的があるが、メインは映画のチューニングをするためらしい。いい監督は試写に多く行ってダメなところをFIXするんだそうだ。リチャード・ギア主演のOffice & Gentlemanという映画では、リチャード・ギアが苦労して石を運ぶシーンを入れたところ、試写におけるレーティングがなんと62→96までアップしたそうだ。人は主人公がどん底から這い上がるところが好きだったりするものである。

こうしていろんな過程を経て公開に至るわけであるが、公開時にコケるともう挽回のチャンスはない。また、近年はソーシャルメディアで情報を共有するよう時代になったので、評価の低い映画は簡単に淘汰されてしまうとのこと。なかなかに厳しい世界である。

余談になるが、映画業界における技術と広告、2つのパラドックスについて。CG技術の発達でエキストラをCGで合成できるようになったりコスト削減につながる部分があるものの、逆にできることが増えて結局コストが上がってしまっているのが現状らしい。広告についても、インターネットの登場で特定のターゲットにリーチできる方法が増えたものの、結局広告はなにがどう影響するのか分からないので、他の広告も今まで通り実施しており結局コスト増になっているだけのようだ。なかなかうまくいかないもんである。

アメリカにおけるテレビドラマ製作の流れ

アメリカにおけるテレビドラマ製作の流れ

こちらのテレビ業界のことも授業を通じて分かってきたので一旦まとめ。FXテレビのトップから直接授業が受けられるのはUSCならではである。ちなみに、私は日本のテレビ業界のことは全然知らないのであしからず。

1.脚本家などからの企画プレゼンテーション(ピッチ)がスタジオエグゼクティブ向けにおこなわれる。

2.スタジオエグゼクティブがどの企画を通すべきか判断し、Goが出たものに関してPilot(サンプルで3~4話)の製作がおこなわれる。

3.Pilotをテストして、観客の受けが良ければ10話分(1シーズン)の製作がおこなわれる。

4.その後1シーズン目の視聴率が良ければ、追加90話分の製作が決定する。(10/90と言われる仕組み)

アメリカのテレビドラマは映画ほどではないものの、一話3~4億円もの製作費がかかるそうで、スマートフォンのかなりハイスペックなゲームが1話につき1本作れてしまう計算である。それだけのリスクをスタジオが一手に引き受けるのは大変なので、MVPD(Multiple Channel Video Distributor)と呼ばれる配信会社(AT&Tなど)が初期の段階で一部負担することになる。スタジオがメーカーとするならば、MVPDは小売業者と言えるだろう。足りない部分はDeficit Financingといって社内外からファイナンスすることになる。スタジオはDeficit Financing分をDVD販売や海外へのライセンス、その他流通チャンネルからの利益でまかなうことになる。

授業を受けていて思うのは、日本のテレビ業界は非常にいびつであるということ。一部のキー局が電波を独占している状況は、健全な競争とは言い難いだろう。ただ、その絶対的な地位もインターネット、デジタルビデオレコーダーの登場によって崩れつつある。広告収入に頼ったビジネスモデルはやがて衰退していくだろう。その時、Netflixのような新しく効率的なサービスに対してキー局がどうやって競争をしていくことになるのか、今後注視していきたい。

ユニバーサルスタジオ ホラーナイト

ユニバーサルスタジオ ホラーナイト

昨日は友人たちと夜のユニバーサルスタジオへ。ハロウィンが近いこともあり、この時期は「ホラーナイト」というイベント期間にあたる。中に入ったらいきなりチェーンソーを持ったゾンビたちがうようよ。アメリカでは現在「ウォーキングデッド」というゾンビのドラマが最も視聴率の高いドラマだそうで、アメリカはゾンビが大好きな国なのである。

以前スタジオツアーで回ったスタジオの建物がお化け屋敷に改装され、ユニバーサルスタジオ全体が怪しい雰囲気に包まれる。さすが映画会社ならではのセットの作りこみである。ゾンビやエイリアンたちに散々おどかされて大分寿命が縮んだような気がするが、なかなか楽しい夜であった。

中間試験が終了

中間試験が終了

昨日で試験も一段落し、友人とコリアンBBQで祝杯。授業は今期からエンターテインメント業界のものを中心に受講しているため、勉強もなかなかはかどる。

特に、コンテンツ制作の仕組みは日本と全く違っていて興味深い。アメリカではCCAなどの巨大なエージェントが存在し、プロデューサー、ディレクター、脚本家、俳優などの企業相手の交渉を一手に担っている。日本ではもちろん俳優や女優は事務所に所属し、事務所が交渉をおこなうのだと思うが、プロデューサーなどがそういったところに所属しているという話は聞かない。市場が巨大になればなるほど、分業が進んで効率化していくといったところだろうか。ふむ。

ブリザード・エンターテインメント社長宅に遊びに行くの巻

ブリザード・エンターテインメント社長宅に遊びに行くの巻

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昨日はブリザード・エンターテインメントに勤める友人ランディの誕生日会がブリザード・エンターテインメント社長宅で催されるとのことで招待され、遊びに行くことに。予想はしていたものの想像を超える大邸宅にびっくり!ニューポートというビーチのそばにあるのだが、中世のお城のような家であった。

集まったのは私を除いて皆ブリザードの社員。10人ほどのこじんまりしたパーティだったが、皆いい人ばかりでブリザードの社風の良さを感じる。社長はビートルズが大好きだそうでビートルズ関連の楽譜や本がたくさん。これは仲良くなれそうである。

当初アニメ好きランディの持ってきたアニメコレクションの中から上映がおこなわれる予定であったが、その場に「るろうに剣心」好きが2名いたことからなぜか「るろうに剣心」の実写版映画をみんなで鑑賞することに。特に社長の奥さまが気に入ったようで、次回作はいつ観れるのか確認していてちょっと面白かった。次はラピュタの上映会ということで、タイミングが合って行けたら嬉しいな、と思う。日本のコンテンツが浸透していることが素直に嬉しい。

ブリザード・エンターテインメントは多くの人が世界一に挙げるゲーム会社だ。日本だったらあり得ないシチュエーションだし、完全に緊張して粗相がないようにビクビクしながら下手に言葉も発することのできないような状況であるが、ここはアメリカ。どんなにハイソサエティーの人とでも気さくに話せる文化であるのは嬉しいことである。もっともっとネットワーキングに励んでいろんな人と仲良くなれたらなー、と思う。

The Beatles “Love”

The Beatles “Love”

先日運よくベラージオというホテルから無料宿泊の案内をいただいた関係で、急きょ先週末は友人J氏、J氏の奥さまとともにラスベガスに行くことに。ラスベガスはロサンゼルスから車で5時間ほどのところにあり、こちらの人は週末よく家族や友人らとラスベガスに遊びに出かけることが多い。東京の人からすると伊豆や軽井沢にでかける感覚かもしれない。ラスベガスというとギャンブルのイメージがあるが実は現在ギャンブルの売上は全体の3割程度に過ぎず、総合エンターテインメントシティという感じである。

なんといっても今回の目玉はずーっと観たかったビートルズを題材にしたLoveというショー。無料のゲームを遊んで貯めたポイントを使って無料で鑑賞、しかも運よく最前列でド迫力のステージを間近に観ることができた。

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ついにこの日がやってきた!ヤァヤァヤァ

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入口のビートルズショップに展示されているポールが使用していたヘフナーのベース。4人のサイン入りで、もう値段は付けられないだろう。

ショーの内容はというと、THE BEST SHOW EVER!!であった。本当に最高!全ての音源はビートルズの原曲をベースに再構成されており、音のミックスを担当された方の底知れないセンスを感じる。私が産まれた頃にはもうビートルズが解散して10年以上経っていたから、実際のコンサートを観に行ったわけではないし、古いVHSで観たくらいである。しかし、本当にリアルタイムでファブフォーのショーを観ているような、そんな感覚。

音楽だけではなく、勿論シルクドゥソレイユらしく随所に迫力満点の動きやクスッとできるエンターテインメントがてんこ盛り。ビートルズ好きは勿論、そうでない人も間違いなく楽しめるショーだと思う。超オススメです。